「戦争には愚行と悪徳があまりにも多く含まれているため、理性の進歩に大いに期待すべきである」

ジェームズ・マディソン(画像はイメージです)
ジェームズ・マディソン(画像はイメージです)
  • 1751年3月16日~1836年6月28日(85歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治家、第4代アメリカ合衆国大統領、「合衆国憲法の父」

英文

”War contains so much folly, as well as wickedness, that much is to be hoped from the progress of reason.”

日本語訳

「戦争には愚行と悪徳があまりにも多く含まれているため、理性の進歩に大いに期待すべきである」

解説

この言葉は、戦争に対する根本的な批判と理性への信頼を示している。ジェームズ・マディソンは、戦争が人間社会において道徳的に悪であるだけでなく、非合理的で愚かな行為でもあると考えた。そのため、人類の理性が進歩すれば、戦争の不条理さがより明確に理解され、回避されるようになると期待したのである。

背景には、18世紀から19世紀初頭にかけての国際情勢がある。独立戦争やナポレオン戦争の時代、戦争は国家間の常態であったが、その犠牲は膨大であり、経済や社会に深刻な影響を及ぼしていた。啓蒙思想に影響を受けたマディソンは、人類の進歩とは戦争からの脱却であるという理想を掲げ、理性の普及こそが平和を実現する道と信じた。

現代においても、この警句は強い意味を持つ。戦争は依然として世界に存在し、破壊と悲劇を繰り返しているが、同時に国際協力や外交的解決の枠組みも進展している。マディソンの言葉は、理性と対話によって人類が戦争の愚かさを乗り越える可能性を信じるべきだという普遍的な希望を示している。

感想はコメント欄へ

この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?

「ジェームズ・マディソン」の前後の名言へ


申し込む
注目する
guest

0 Comments
最も古い
最も新しい 高評価
インラインフィードバック
すべてのコメントを見る