「嘘は意見を生み出すのに十分であり、意見は実体をもたらす」
- 1561年1月22日~1626年4月9日
- イングランド出身
- 哲学者、神学者、法学者、政治家、貴族
- 近代科学の基礎を築く「帰納法」を提唱し、またイギリス経験主義の祖として後世に影響を与えた
英文
“Lies are sufficient to breed opinion, and opinion brings on substance.”
日本語訳
「嘘は意見を生み出すのに十分であり、意見は実体をもたらす」
解説
フランシス・ベーコンのこの言葉は、虚偽や噂がどのようにして社会に影響を及ぼし、最終的に現実に影響を与えるかについての警告である。彼は、嘘や誤解が広まると、それが人々の意見や信念に変わり、さらにはその意見が社会や行動に具体的な形で現れることを指摘している。人間の認識と現実の関係性を鋭く見抜いた洞察であり、現代の「フェイクニュース」や「デマ」の問題にも通じるテーマである。
意見が実体化するプロセスは、例えば、特定の集団に対する偏見や誤解からも見られる。少数の虚偽の情報が広まると、それが固定観念や偏見となり、やがて社会全体に影響を及ぼす。こうした意見が根強くなることで、差別や不平等の現実が構築されてしまうのである。また、株式市場や経済活動にも見られる現象である。根拠のない噂が投資家の判断を揺さぶり、結果的に市場全体の動きにまで影響を及ぼすことがある。このように、実態のない情報が意見を生み、意見が実際の行動や結果を生むという連鎖が、現実を大きく動かすことがある。
ベーコンの言葉は、情報に対する慎重な姿勢と批判的な思考の重要性を私たちに教えている。特に現代の情報社会では、インターネットやSNSを通じてあらゆる情報が瞬時に拡散される。これにより、一部の虚偽や誤解が容易に意見を形成し、さらにはその意見が広まることで、実際の社会や行動に影響を及ぼす。情報の真偽を見極め、冷静に判断する力が、健全な社会のために必要である。人々が情報に対して慎重であることで、誤った意見や偏見が実体化しない社会を築くことができるだろう。
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