「本当に良い本は、読むことよりも優れたことを私に教える。それはすぐに本を閉じ、その示唆を生き始めるよう促す。読書によって始まったものは、行動によって完結されねばならない」

- 1817年7月12日~1862年5月6日
- アメリカ合衆国出身
- 作家、思想家、詩人、超越主義哲学者、自然と個人主義の擁護者
英文
“A truly good book teaches me better than to read it. I must soon lay it down, and commence living on its hint. What I began by reading, I must finish by acting.”
日本語訳
「本当に良い本は、読むことよりも優れたことを私に教える。それはすぐに本を閉じ、その示唆を生き始めるよう促す。読書によって始まったものは、行動によって完結されねばならない」
解説
この言葉は、読書とは知識の収集ではなく、生き方を変える出発点であるべきだというソローの思想を力強く語っている。本当に価値のある書物は、読み続けることではなく、それを実生活にどう生かすかを読者に問いかけてくる。つまり、読むことと生きることの橋渡しがあって初めて、読書は真の意味を持つのだ。
この名言は、ソロー自身の実践的哲学と深く結びついている。彼は『ウォールデン』の中でも、古典や哲学を敬愛しながらも、最終的には自分自身の生活の中でそれらの教えを試すことを重視していた。読書はあくまで刺激であり、そこから生まれる行動こそが人を変え、世界を変える手段であるという信念が表れている。
現代においてもこの名言は、知識を得ることに満足してしまう傾向への鋭い警告となる。自己啓発書や哲学書、歴史書を読んだとしても、それを日々の選択や行動に反映させなければ、本当の意味では読んでいないに等しい。ソローのこの言葉は、学びとは行動を伴って初めて完成するという、生きる知性のあり方を示す力強い指針である。
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