「蜂起がその目標を達成する前に止めようと考える者には、私は胸に十発の弾丸を撃ち込むだろう」

ヤセル・アラファト(画像はイメージです)
ヤセル・アラファト(画像はイメージです)
  • 1929年8月24日~2004年11月11日(75歳没)
  • パレスチナ出身
  • 政治家、パレスチナ解放機構(PLO)議長、ノーベル平和賞受賞者

英文

“Whoever thinks of stopping the uprising before it achieves its goals, I will give him ten bullets in the chest.”

日本語訳

「蜂起がその目標を達成する前に止めようと考える者には、私は胸に十発の弾丸を撃ち込むだろう」

解説

この言葉は、アラファトがパレスチナ蜂起(インティファーダ)に対する強い支持と決意を表明したものとされる。インティファーダは占領に対する民衆蜂起であり、アラファトはその継続こそが民族解放に不可欠だと考えていた。ここで彼は、蜂起を途中で止めることは民族への裏切りであると強調し、徹底抗戦の姿勢を示したのである。

歴史的背景としては、第一次インティファーダ(1987年〜)がある。民衆が石やデモによって抵抗したこの運動は、パレスチナ人の存在を国際社会に強く印象づけた。一方で、運動の持続には犠牲が伴い、内部には和平や妥協を模索する声もあった。アラファトの発言は、そうした妥協の誘惑を排し、闘争の継続を鼓舞する言葉であった。

現代においては、この言葉は過激さと献身の両面を併せ持つ発言として評価される。民族解放運動において、強い言葉が団結を生むこともあれば、過激な表現が国際的な批判を招くこともある。アラファトの言葉は、パレスチナの闘争がどれほど切実であったかを示すと同時に、抵抗と妥協の間で揺れる運動の難しさを物語っているのである。

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