「我々は毎時、神と面と向かっており、自然の風味を知っている」

• 1803年5月25日～1882年4月27日
• アメリカ合衆国出身
• 哲学者、随筆家、詩人、超越主義運動の指導者

英文

“We see God face to face every hour, and know the savor of Nature.”

日本語訳

「我々は毎時、神と面と向かっており、自然の風味を知っている」

解説

この名言は、神聖さと自然との直接的な結びつきを強調している。エマーソンにとって、神とは遠くにある超越的存在ではなく、自然の中に直接現れる、即時的で生きた現実であった。「see God face to face」という表現は、自然を通して神を直接感じ取り、生命の神秘と常に触れ合っているという感覚を象徴する。

この思想は、彼の代表的な立場である超越主義（Transcendentalism）の核心に位置する。エマーソンは、自然の美と秩序の中に道徳的真理と神の啓示を見出した。教会や聖典といった媒介を通さずとも、自然と直接向き合うことによって精神的啓発が可能であると説いたこの姿勢は、当時の宗教観に対する批判でもあった。

現代においても、この名言はスピリチュアルな自然体験や環境意識と結びつく。都市生活に追われる中で、自然との接触が人間の本質的な感覚や魂の回復につながるという考えは、多くの人々に共感されている。自然はただの物理現象ではなく、深い感覚や意味をもたらす霊的な存在であるという認識を、エマーソンはこの言葉で端的に表している。

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