「自分の本来の性格は、夢の中で自分が何をしているかによって判断せよ」

ラルフ・ワルド・エマーソンの名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1803年5月25日~1882年4月27日
  • アメリカ合衆国出身
  • 哲学者、随筆家、詩人、超越主義運動の指導者

英文

“Judge of your natural character by what you do in your dreams.”

日本語訳

「自分の本来の性格は、夢の中で自分が何をしているかによって判断せよ」

解説

この名言は、人間の本性は意識の制御を離れた夢の中に現れるという洞察を示している。エマーソンは、日常生活においては社会的役割や倫理観によって自己が抑制されているが、夢においては無意識の行動がその人の「自然な性格」を明らかにすると考えている。つまり夢の中での振る舞いは、仮面を脱いだ本当の自己の姿なのである。

この思想には、19世紀のロマン主義的心理観が影響している。当時の知識人の間では、人間の内面に潜む本質や自然な感情が重視されていた。エマーソンは、超越主義の立場から、人間の内奥にある魂や直観を通じて真理を探ろうとしたが、この名言はその延長線上にある。夢という無意識の現象が、魂の鏡となるという発想は、後のフロイトの夢分析にも通じる先駆的な見解である。

現代においても、この言葉は自己理解や自己探求の手がかりとして受け取ることができる。理性では隠されている欲望や恐れ、願望が夢には表れることがある。たとえば、夢の中で他者を助ける自分がいたとすれば、そこに内在する善意や使命感があるかもしれない。夢を通じて内面を見つめることで、意識の枠を越えた本質的な自己理解に近づくことができるのである。

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