「今、私たちは被造物との関係があまり良くない」

教皇フランシスコ(画像はイメージです)
教皇フランシスコ(画像はイメージです)
  • 1936年12月17日~2025年4月21日(88歳没)
  • アルゼンチン出身
  • カトリック教会第266代ローマ教皇

英文

“Right now, we don’t have a very good relation with creation.”

日本語訳

「今、私たちは被造物との関係があまり良くない」

解説

この言葉は、人間と自然との断絶を端的に指摘している。フランシスコは、環境破壊や資源の浪費を背景に、人類が神によって創造された世界と調和した関係を失っていると警告している。ここで言う「creation(被造物)」とは自然環境全体を意味し、信仰的には神の創造の秩序を含んでいる。

歴史的に、聖書は「地を耕し、守る」使命を人間に与えてきた。しかし近代以降、産業化や消費主義が進む中で、人間は自然を管理・支配する対象と見なす傾向を強めた。その結果、気候変動、生態系の破壊、貧困層への不平等な影響といった現代的課題が生じている。フランシスコは回勅『ラウダート・シ』でも同様の問題を取り上げ、被造物との正しい関係の回復を強く訴えている。

この発言は、現代人への具体的な行動を促す。自然との関係を改善するためには、環境保護への責任、持続可能な生活、そして創造物への敬意が求められる。被造物と良好な関係を築くことは、単に環境問題の解決にとどまらず、人間自身の霊的健全さを取り戻すためにも不可欠であると教えている。

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