「娯楽としての旅行で唯一ひどいことは、それについて書くことだ」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

“The one thing that’s terrible about traveling for fun is writing about it.”

日本語訳

「娯楽としての旅行で唯一ひどいことは、それについて書くことだ」

解説

この名言は、旅行記や観光体験の文章化に対する嫌悪感をシンプルかつ皮肉に表現している。P・J・オロークは旅行や現地ルポにも長けたジャーナリストでありながら、「楽しみとしての旅行」と「仕事としての文章化」が本質的に矛盾していることをここで指摘している。

旅行中の経験は個人的で感覚的なものであり、その感動や空気感を文章で伝えるのは困難である。また、旅行が「娯楽」である限り、それを他者にわかる形で言語化する行為は、楽しみを義務に変えてしまうという皮肉も込められている。楽しかった記憶を文章化しようとした瞬間、旅が労働に変わるという感覚である。

この言葉は現代のSNS文化にも当てはまる。多くの人が旅先での感動よりも「どう投稿するか」に悩まされる。オロークは、このような楽しさの外部化が本来の体験価値を損なう可能性を示唆しており、旅を楽しむとは何か、伝えるとは何かを再考させる言葉である。

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