「アメリカの政党の違いは実は単純だ。民主党はより多くの支出のために増税に賛成し、共和党はより多くの支出に賛成するが、その費用は納税者が負担する」

- 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト
英文
”The difference between American parties is actually simple. Democrats are in favor of higher taxes to pay for greater spending, while Republicans are in favor of greater spending, for which the taxpayers will pay.”
日本語訳
「アメリカの政党の違いは実は単純だ。民主党はより多くの支出のために増税に賛成し、共和党はより多くの支出に賛成するが、その費用は納税者が負担する」
解説
この名言は、アメリカ二大政党の財政政策に対する痛烈な皮肉である。オロークは民主党と共和党の違いを財政面で整理し、民主党は支出と増税を結びつけ、共和党は支出には賛成するものの増税には反対し、その結果として納税者が結局負担を強いられると指摘している。つまり、両党ともに「支出の拡大」という点で本質的に変わらないという批判である。
背景には、1980年代から90年代にかけて続いた財政赤字の拡大と政治の責任回避がある。共和党の「小さな政府」論も、実際には軍事費や福祉的要素を含む支出を伴い、結果的に財政規律を守れていなかった。オロークはその矛盾をユーモアで突き、政党対立の空虚さを浮き彫りにしている。
現代的に見ても、この発言はアメリカ政治の二大政党制における構造的欠陥を表している。どちらの党も支出を正当化しつつ、最終的な負担は国民に回ってくるという構造は変わらない。オロークのこの言葉は、政党政治の虚飾を暴き、納税者視点での現実的な懐疑心を示すものとして、今日でも説得力を持ち続けている。
感想はコメント欄へ
この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?