「アフガン人自身が言うには、二人のアフガン人を一つの部屋に入れると、三つの派閥ができる」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

”The Afghans themselves say that if you put two Afghans in a room, you get three factions.”

日本語訳

「アフガン人自身が言うには、二人のアフガン人を一つの部屋に入れると、三つの派閥ができる」

解説

この名言は、アフガニスタン社会の複雑な部族対立や内部分裂をユーモラスに表現したものである。オロークはアフガニスタンに関する取材や評論を通じて、その政治的・社会的な不安定さを観察していた。この言葉は、アフガン人の自己風刺を引用し、対立の多さを「二人で三派閥」という誇張で描いているのである。

歴史的背景として、アフガニスタンは多民族・多部族社会であり、タジク人、パシュトゥーン人、ウズベク人、ハザーラ人などが共存してきた。外敵に対しては一致団結する一方で、内部では部族や宗派ごとの利害対立が絶えず、19世紀以降の外国勢力の介入もそれを助長した。オロークはこうした複雑な社会構造を、軽妙な比喩で要約している。

現代に応用すると、この言葉は分裂や内部対立が組織や国家を弱体化させる危険を警告している。アフガニスタンに限らず、政治や企業においても小さな利害対立が大きな分裂を生むことは珍しくない。オロークの言葉は、結束の難しさと内部抗争の滑稽さを同時に指摘し、協調の必要性を浮き彫りにしているのである。

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