「南カリフォルニアは素晴らしい場所だ。ただし、ショービジネスという癌を切除できればの話だ。それは絶えず広がり続けている」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

“Southern California is a nice place, if you could cut out the show-business cancer. It just keeps spreading.”

日本語訳

「南カリフォルニアは素晴らしい場所だ。ただし、ショービジネスという癌を切除できればの話だ。それは絶えず広がり続けている」

解説

この言葉は、南カリフォルニアの自然や気候の魅力を認めつつ、ハリウッドを中心としたショービジネス文化に対する強い批判を込めている。「cancer(癌)」という過激な比喩は、ショービジネスが単なる産業ではなく、地域社会や文化を蝕む破壊的な力であるという認識を表している。さらに「it just keeps spreading」という言い回しで、その影響力が止まることなく拡大していることへの懸念を示している。

P・J・オロークの特徴である辛辣なユーモアと誇張表現がここでも顕著である。この比喩には、表層的な名声、商業主義、倫理の軽視、イメージ操作といった、彼が問題視していたアメリカ文化の病理が投影されていると考えられる。**「nice place」という一見前向きな評価に、「if」という条件をつけることで、地域全体の評価を相対化しているのも印象的である。

現代においても、エンターテインメント業界の影響力が社会や政治にまで波及している現状がある。この名言は、そうした現象に対する皮肉とともに、文化の本質と外観を峻別するまなざしを持ち続けることの重要性を問いかけている。華やかさの裏にある空虚や歪みに気づくことを促す言葉である。

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