「悪に対する正しい応答は、ときに強力で効果的な社会組織への訴え――すなわち文明そのものへの訴えである」

P・J・オローク(画像はイメージです)
P・J・オローク(画像はイメージです)
  • 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト

英文

”Sometimes the right response to evil is an appeal to powerful and effective social organization – an appeal to civilization itself.”

日本語訳

「悪に対する正しい応答は、ときに強力で効果的な社会組織への訴え――すなわち文明そのものへの訴えである」

解説

この言葉は、個人の力だけでは立ち向かえない悪に対して、社会全体の秩序と制度を活用すべきだという考えを示している。P・J・オロークは、悪の存在を単なる倫理や宗教的な問題としてではなく、文明の存続を脅かす現実的な脅威として捉えている。だからこそ、解決には個々人の勇気や道徳心ではなく、社会が築き上げてきた文明的な枠組みの力が必要とされる。

ここで言う「civilization(文明)」とは、法、教育、政府、国際協力、社会制度など、人類が歴史的に築いてきた組織的な対応力を意味する。それは暴力や悪意を抑止し、人々が共存できる秩序を守る基盤である。つまり、オロークは「文明そのものが最大の防御であり武器である」と述べているのである。

現代においても、テロリズム、戦争、組織犯罪、差別などの問題は、個人の善意だけでは解決できない構造的な悪である。だからこそ、この言葉は「文明を守る」という意識を持つことの重要性を私たちに訴えている。社会の力を結集し、制度と協力によって悪に対処することこそ、文明社会の本質的な使命である。

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