「リベラル派は、『誰にも責任はない』ことを証明するために、心理学、社会学、女性学といった学問専攻そのものを大学で作り出した」

- 1947年11月14日~2022年2月15日(74歳没)
- アメリカ合衆国出身
- 政治風刺作家、ジャーナリスト、ユーモリスト
英文
”Liberals have invented whole college majors – psychology, sociology and women’s studies – to prove that nothing is anybody’s fault.”
日本語訳
「リベラル派は、『誰にも責任はない』ことを証明するために、心理学、社会学、女性学といった学問専攻そのものを大学で作り出した」
解説
この名言は、リベラルな学問分野への痛烈な風刺と、個人の責任を曖昧にする社会的傾向への批判を示している。P・J・オロークは、心理学・社会学・女性学といった主に20世紀以降に発展したリベラル寄りの学問領域を、「責任転嫁の理論的根拠を提供する装置」として揶揄している。
「nothing is anybody’s fault(誰にも責任はない)」という断言は、個人の行動や選択を環境・育ち・社会構造のせいにしてしまう文化的傾向への批判である。特にリベラル思想では、差別・トラウマ・貧困などの構造的要因を重視するあまり、個人の責任が軽視されるという見方がある。オロークはその構造に対して、「学問の名を借りた自己正当化」という形で皮肉を投げかけている。
この名言は、学問の政治的傾向やイデオロギーへの鋭い懐疑を提示するとともに、「なぜ我々は責任を回避したがるのか?」という普遍的な問いを含んでいる。オロークのユーモアは、大学教育や社会理論に対する不信感や保守的な実存主義的視点を背景に持ちながら、議論の硬直化を笑いによって緩和させる役割も果たしている。
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