「出来事の完全なる知識は、神の霊感なくして得られるものではない。すべての予言的霊感は、まず創造主たる神からの根源的な力を受け、次に幸運と自然から力を得るのである」

- 1503年12月14日~1566年7月2日(62歳没)
- フランス出身
- 医師、占星術師、詩人
英文
”The perfect knowledge of events cannot be acquired without divine inspiration, since all prophetic inspiration receives its prime motivating force from God the creator, then from good fortune and nature.”
日本語訳
「出来事の完全なる知識は、神の霊感なくして得られるものではない。すべての予言的霊感は、まず創造主たる神からの根源的な力を受け、次に幸運と自然から力を得るのである」
解説
この句は、ノストラダムスが予言の正統性とその源泉を明示した言葉である。彼は未来の出来事を知るためには人間の理性や経験だけでは不十分であり、必ず神の霊感が必要であると強調している。そして予言は神から始まり、幸運と自然の摂理によって補完されると述べている。
この考え方は16世紀の世界観を反映しており、予言や占星術の実践を正当化するために不可欠であった。当時は宗教的権威が強く、未来を語る行為は危険を伴った。そのためノストラダムスは、自らの予言が神の意思に基づくものであることを繰り返し強調し、単なる迷信や詐術とは異なると主張したのである。
現代的に解釈すれば、この言葉は人間の洞察と超越的な要素の結合を示している。未来を見通すことは純粋な知識や科学だけでは成し得ず、直感や偶然、自然の法則といった要素が関与するという洞察は、今日においても示唆的である。すなわち、ノストラダムスの言葉は、未来予測には理性と同時に直感や環境との調和も不可欠であるという普遍的な教訓を含んでいる。
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