「私は中東における和平を支持しない。そしてアラファトを支持しない。彼は愚かで無能な馬鹿だ」

カダフィ大佐(画像はイメージです)
  • 1942年6月7日~2011年10月20日(69歳没)
  • リビア出身
  • 軍人、政治家、革命指導者、リビア国家元首

英文

”I do not support peace in the Middle East. And I do not support Arafat. He is a stupid, incompetent fool!”

日本語訳

「私は中東における和平を支持しない。そしてアラファトを支持しない。彼は愚かで無能な馬鹿だ」

解説

この言葉は、パレスチナ解放機構(PLO)の指導者であったヤーセル・アラファトに対する強烈な批判を示している。カッザーフィーは中東問題において独自の立場を取り、二国家解決や部分的な和平合意を進めるアラファトの方針を「妥協」と見なして強く非難していた。特に1993年のオスロ合意以降、アラファトがイスラエルとの交渉を進めたことに対しては、アラブ世界の中でも賛否が分かれ、カッザーフィーはその「弱腰外交」を徹底的に否定した。

この発言の根底には、カッザーフィー独自の「一国家解決案」がある。彼はユダヤ人とパレスチナ人が共に一つの国家で暮らすべきだと主張し、二国家論を不完全で不公平な妥協と見なした。そのため、アラファトのように二国家共存路線を歩む指導者は、彼にとって「無能」であり、パレスチナの大義を損なう存在であった。

現代的に見れば、この発言は和平交渉に対する根本的な懐疑と急進的姿勢を象徴している。実際、アラファトの交渉は部分的成果を挙げたが、最終的に紛争は解決されなかった。カッザーフィーの言葉は過激で攻撃的ではあるものの、妥協なき立場から見た和平の限界を浮き彫りにしていると言える。

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