「大将は大工の棟梁のように、天下の規矩をわきまえ、その国の規矩を正し、その家の規矩を知ることが、統率者としての道である」

- 1584年頃~1645年6月13日
- 日本出身
- 剣豪、兵法家、芸術家
原文
「大将は大工の統領として、天下のかねをわきまへ、其国のかねを糺し、其家のかねを知る事、統領の道也」
現代語訳
「大将は大工の棟梁のように、天下の規矩をわきまえ、その国の規矩を正し、その家の規矩を知ることが、統率者としての道である」
解説
この言葉における「かね」とは、曲尺(かねじゃく)=物事の基準・規矩(のり)を指す。宮本武蔵は、大将の役割を「大工の統領」、すなわち全体を設計・指揮する棟梁になぞらえており、物事を正しく測り、整え、導くことが指導者にとって最も重要であると説いている。
「天下のかねをわきまへ」とは、広く普遍的な道理や国家の大義を理解することを意味し、「其国のかねを糺し」は地域や組織ごとの事情に応じて方針を正す能力を指す。そして「其家のかねを知る」とは、個々の人間や部下の性質・特性を理解して調和させることである。これら三層すべてを把握できてこそ、真の「統領」、すなわち全体を率いるに足る人物だという主張である。
現代においてもこの教えは有効である。企業の経営者や組織のリーダーに求められるのは、社会全体の動向、業界の潮流、そして自社や部下の実情を正確に見極める眼である。武蔵の言葉は、指導者とは単に命令を下す者ではなく、物事の道理と人の性質を知り、正しく活かす者であるという普遍的なリーダー論を示している。
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