「私はどこにも行かない。スケッチを描き、電話をかけ、人々が訪ねてくる。パリに来るほうが楽しいのだ」

カール・ラガーフェルド(画像はイメージです)
  • 1933年9月10日~2019年2月19日(85歳没)
  • ドイツ出身
  • ファッションデザイナー、写真家、シャネルおよびフェンディのクリエイティブディレクター

英文

“I never go anywhere. I do sketches and make phone calls, and people visit. It’s more fun to come to Paris.”

日本語訳

「私はどこにも行かない。スケッチを描き、電話をかけ、人々が訪ねてくる。パリに来るほうが楽しいのだ」

出典

出典不詳(編集中)

解説

この言葉が意図しているのは、移動や社交の量ではなく、中心をどこに据えるかが創造の条件を決めるという考え方である。自分が動き回るのではなく、人と情報が自分のもとに集まる状態を作ることで、集中と秩序が保たれる。ここでは場所が単なる地理ではなく、思考と仕事の拠点として機能しているのである。

この感覚は、文化的中心としての都市が強い意味を持っていた時代背景と結びついている。カール・ラガーフェルドが拠点としたパリは、創造と権威が集積する場所であり、そこに居ること自体がネットワークの中心にいることを意味していた。そのため、移動しないことは閉鎖ではなく、中心にとどまる戦略でもあったのである。

現代においてこの言葉は、自由と効率の関係を再考させる。どこへでも行ける時代に、あえて動かず自分の場を整えることは主体の選択であり、啓蒙思想が説いた自己統治の現代的な形である。人が自分の場所を決めることで、世界との関係を自らのリズムで組み立て直す自由が生まれるのである。

「カール・ラガーフェルド」の前後の引用


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