「私は自分自身に対して、ある種のファシストなのだ」

カール・ラガーフェルド(画像はイメージです)
  • 1933年9月10日~2019年2月19日(85歳没)
  • ドイツ出身
  • ファッションデザイナー、写真家、シャネルおよびフェンディのクリエイティブディレクター

英文

“I’m kind of fascist with myself, you know.”

日本語訳

「私は自分自身に対して、ある種のファシストなのだ」

出典

出典不詳(編集中)

解説

この言葉が意図しているのは、自己に対して非常に厳格で、妥協を許さない内的統治の姿勢である。ここで言われているのは政治的な体制ではなく、自分の欲望や怠惰を統制し、一定の理想像に従って自分を管理し続ける態度である。他者に寛容であっても、自分には命令と規律を課すという自己分裂的な構造が、この短い表現に凝縮されている。

この言い回しは、規律と意志が美徳とされた二十世紀ヨーロッパの精神風土と無関係ではない。その中でカール・ラガーフェルドは、混乱と過剰の時代を生きながら、自己を一つの作品として鍛え上げる感覚を持っていた。外部の権威に服従するのではなく、内面に厳格な統治者を置くことで、自由な創造を可能にしようとする逆説的な思想がそこにあるのである。

現代においてこの言葉は、自由と自己規律の緊張関係を鋭く照らし出す。欲望の即時的な充足が容易な社会では、外からの抑圧がなくとも、人は内側から崩れていく可能性がある。啓蒙思想が説いた自己統治の理想に照らせば、自らに厳しくあることは他者からの支配を不要にするための条件であり、その厳しさを引き受けることが主体としての自由を支えるのである。

「カール・ラガーフェルド」の前後の引用


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