「私はスペイン語は話さない。イタリア語を少し話すが、スペイン語は話さない」

カール・ラガーフェルド(画像はイメージです)
  • 1933年9月10日~2019年2月19日(85歳没)
  • ドイツ出身
  • ファッションデザイナー、写真家、シャネルおよびフェンディのクリエイティブディレクター

英文

“I don’t speak Spanish, I speak a little of Italian but no Spanish.”

日本語訳

「私はスペイン語は話さない。イタリア語を少し話すが、スペイン語は話さない」

出典

出典不詳(編集中)

解説

この言葉が意図しているのは、似ていると見なされがちなものをあえて区別する姿勢である。外から見れば同じ括りにされやすい言語や文化であっても、そこに明確な差異を引くことは、自己の知識や経験を正確に位置づける行為である。ここでは曖昧な同一化を拒み、細部における違いを尊重する態度が表れている。

この感覚は、ヨーロッパ文化における言語と教養の重みと結びついている。カール・ラガーフェルドが生きた知的環境では、言語は単なる伝達手段ではなく、文化的所属と訓練の証でもあった。そのため、どの言語を話し、どれを話さないかを明言することは、自己の位置と限界を正確に示す作法でもあったのである。

現代においてこの言葉は、自由と理解の倫理を示唆する。グローバル化によって差異が平板化されやすい社会では、知らないことを知らないと認める態度が理性の誠実さとなる。啓蒙思想が求めたのは、無知を自覚しながら知を拡張する主体であり、この言葉はその基本的な姿勢を日常的な言明として体現しているのである。

「カール・ラガーフェルド」の前後の引用


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