「芸術とは、明白でよく知られたものから、秘められ隠されたものへと踏み出す一歩である」

ハリール・ジブラーン
ハリール・ジブラーン(画像はイメージです)
  • 1883年1月6日~1931年4月10日(48歳没)
  • レバノン出身
  • 詩人、作家、画家、『預言者』の著者

英文

“Art is a step from what is obvious and well-known toward what is arcane and concealed.”

日本語訳

「芸術とは、明白でよく知られたものから、秘められ隠されたものへと踏み出す一歩である」

出典

出典不詳(編集中)

解説

この言葉が意図しているのは、芸術が既知の世界をそのまま再現する行為ではなく、日常の背後に潜む意味や感情を探り出す運動であるという価値観である。見慣れた現実を離れ、まだ言葉になっていない領域へ踏み込むことで、人は世界と自己を新しい角度から理解し始める。ここでは芸術とは装飾ではなく、認識の変容をもたらす探究であると示されている。

この考えが語られた背景には、写実や実用性が重んじられる風潮に対する詩的な抵抗がある。その中でハリール・ジブラーンは、芸術を魂の探検として捉え、目に見える現実を越えて人間の内奥に触れようとしたのである。彼にとって創作とは、表層の世界から深層の真実へと向かう精神の旅であった。

現代においてこの言葉は、情報が過剰に可視化される社会に対する重要な示唆を与える。啓蒙思想が理性によって世界を明らかにしようとした一方で、芸術は明らかにしきれない領域を引き受ける営みであり、自己形成に不可欠な内省の場を提供する。自由と規律のあいだで、人が未知の意味へ踏み出す勇気を持つとき、文化と人格はともに深化していくのである。

「ハリール・ジブラーン」の前後の引用


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