「音楽を聴くとき、私は何も恐れない。私は傷つかない。敵は見えず、私は最も古き時代とも、最も新しき時代ともつながっている」

ヘンリー・デイヴィッド・ソローの名言・格言・警句(画像はイメージです)
ヘンリー・デイヴィッド・ソローの名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1817年7月12日~1862年5月6日
  • アメリカ合衆国出身
  • 作家、思想家、詩人、超越主義哲学者、自然と個人主義の擁護者

英文

“When I hear music, I fear no danger. I am invulnerable. I see no foe. I am related to the earliest times, and to the latest.”

日本語訳

「音楽を聴くとき、私は何も恐れない。私は傷つかない。敵は見えず、私は最も古き時代とも、最も新しき時代ともつながっている」

解説

この言葉は、音楽が人間の存在に与える深遠な力と普遍性を語っている。ソローにとって音楽は、単なる芸術ではなく、時代や危険、敵意といったあらゆる現実の制限を超えて人を高める、霊的な媒介であった。「fear no danger(何も恐れない)」「invulnerable(傷つかない)」という言葉には、音楽が人の魂に与える安心と力の象徴が読み取れる。音楽によって彼は、世界の混乱や敵意から自らを解放された存在として感じているのである。

さらに注目すべきは、「I am related to the earliest times, and to the latest(私は最も古き時代とも、最も新しき時代ともつながっている)」という一節である。これは、音楽が時代を超越した普遍的言語であること、そして人間の深い感情と永遠に通じ合うものであるという認識を示している。ソローは、音楽を通して古代の人々とも、未来の世代とも精神的に通じ合うことができると考えた。それはまさに、音楽が人類を時空を超えて結びつける媒体であるという哲学的洞察である。

この名言は、現代においてもなお、音楽が人々を癒し、励まし、結びつける力を持っていることを思い出させてくれる。戦争や災害、孤独や不安といった現実の苦難の中で、音楽は人間の尊厳と希望を保ち続ける力を与える。ソローは、音楽の中に人間存在の最も純粋で、永遠の本質が響いていることを感じ取っていたのである。

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