「時代とともに生きよ、されどその奴隷となるな」

- 1759年11月10日~1805年5月9日(45歳没)
- ドイツ出身
- 劇作家、詩人、歴史家、哲学者
英文
“Live with your century; but do not be its creature.”
日本語訳
「時代とともに生きよ、されどその奴隷となるな」
解説
この言葉は、時代の流れに関心を持ちつつも、無批判に従属してはならないという知的自立の姿勢を示している。人は社会や文化の中で生きざるをえないが、時代精神に流されるだけでは真の個性や真理の探究から遠ざかってしまう。シラーは詩人であると同時に哲学者でもあり、この言葉には芸術家や思想家としての強い倫理観がにじんでいる。
この名言は、フランス革命や啓蒙主義がもたらした価値の揺れ動く時代において、個人がどう生きるべきかという問題意識の中で語られたものと考えられる。当時の急激な社会変動は、人々に新たな自由と同時に新たな服従ももたらした。シラーはそのような矛盾を見抜き、時代に参与しながらも、精神の自由を守ることの重要性を訴えている。
現代においても、テクノロジーや流行、政治的風潮に過度に同調する危険性がある。SNSの言論空間で思考停止に陥ることや、情報過多の中で主体を失うことがそれにあたる。この名言は、時代を無視せずとも、その批評者であり続けるべきだという強いメッセージを内包している。
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