「愛には常に狂気が含まれている。しかし、狂気の中にもまた、常にいくらかの理性が含まれている」

フリードリヒ・ニーチェ
フリードリヒ・ニーチェの名言
  • 1844年10月15日~1900年8月25日
  • ドイツ出身
  • 思想家、哲学者、詩人、古典文献学者
  • 『ツァラトゥストラはこう語った』『善悪の彼岸』『道徳の系譜』などの著作で、従来の道徳や宗教、真理に疑問を投げかけ、現代哲学に多大な影響を与えた

英文

”There is always some madness in love. But there is also always some reason in madness.”

日本語訳

「愛には常に狂気が含まれている。しかし、狂気の中にもまた、常にいくらかの理性が含まれている」

解説

ニーチェは、愛と狂気という一見対照的な概念の間にある密接な関係を指摘している。愛は、時に理性を失わせ、突拍子もない行動を引き起こす「狂気」のような側面を持つ。愛に夢中になると、普段ならしないような行動を取ったり、非合理的な判断をしてしまうことがある。しかし同時に、狂気の中にも、独自の論理や理由が含まれているともニーチェは述べている。愛における「狂気」にも、実は愛する人を大切に思う気持ちや、関係を維持したいという強い意思が根底にあるのだ。

この考え方は、現代においても多くの人が経験する人間関係の中で共感を呼ぶものである。たとえば、恋愛や友情において、時に衝動的な行動を取ってしまうことがあるが、その背景には相手を大切にしたい、あるいは絆を深めたいという「理由」が隠れている。また、情熱や衝動に突き動かされる中でも、理性的な判断が完全に失われるわけではなく、どこかで自分の行動を合理化しようとする意識が働いていることもある。

ニーチェのこの言葉は、愛と狂気の間にある微妙なバランスを理解することの重要性を教えている。愛においては理性だけでなく感情や衝動も重要であり、その中には私たちが気づかない「理由」や「意味」が含まれている。愛が持つ「狂気」を恐れるのではなく、そこに潜む意図や目的を理解することで、より豊かな人間関係を築くことができるとニーチェは示唆している。

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