フリードリヒ・ニーチェの名言・格言・警句210+選

フリードリヒ・ニーチェ
フリードリヒ・ニーチェの名言
  • 1844年10月15日~1900年8月25日
  • ドイツ出身
  • 思想家、哲学者、詩人、古典文献学者
  • 『ツァラトゥストラはこう語った』『善悪の彼岸』『道徳の系譜』などの著作で、従来の道徳や宗教、真理に疑問を投げかけ、現代哲学に多大な影響を与えた

フリードリヒ・ニーチェの思想は、人間の意志と自己超越を中心とする独特の哲学に基づいている。彼は、伝統的な道徳や価値観を疑い、自らの意志を高めることこそが人間の成長であると考えた。ニーチェは、善悪を絶対的なものとしてではなく、解釈の産物と見なし、人々が自分自身の価値を再評価し、自由な精神を追求することを重要視した。また、彼の「超人」思想は、人間が限界を超え、自らを創造し続ける存在としての可能性を示唆している。

さらに、ニーチェは愛や友愛に対しても独自の見解を持っており、深い関係性の中で個人が互いに高め合うことが重要だと考えた。また、彼は芸術や創造的な表現が人間の本質を表すとし、現実に対する批判的な視点を持ち続けることが真の理解に繋がると信じていた。ニーチェの思想は、人間が自己を超えて成長し、現状に甘んじない強い意志と倫理観を持つことで、真に自由で創造的な存在になれることを強調している。

  1. 「魔女について最も鋭い判断を下した者たちでさえ、そして魔女自身でさえ、魔女としての罪を確信していたが、その罪は存在していなかった。すべての罪もまた同様である」
  2. 「あなたの体には、あなたの最も深い哲学よりも多くの智慧が宿っている」
  3. 「自らを低くする者は、高められることを望んでいる」
  4. 「精神病院を何気なく歩くだけで、信仰が何も証明しないことがわかる」
  5. 「歴史を通じて、人々は鉄のように避けられないと思われていた必然が、実は鉄でもなければ、必然でもないことに気づく」
  6. 「私は、意志の力を、それがどれほどの抵抗や痛み、苦しみを耐え、それをどれだけ自分の利益に変えられるかによって評価する」
  7. 「あぁ、女性たちよ。彼女たちは喜びをより高くし、悲しみをより頻繁にする」
  8. 「私たちの人生における偉大な時代とは、自らの悪しき性質を最良の性質として再定義する勇気を得る瞬間である」
  9. 「人間は神の失敗作なのか、それとも神は人間の失敗作なのか」
  10. 「敵に対する最良の武器は、もう一人の敵である」
  11. 「天国には、面白い人たちは誰もいない」
  12. 「完全な信頼を寄せてくれた人々は、私たちからの信頼を得る権利があると考える。しかしその推論は誤りであり、贈り物は権利を与えない」
  13. 「すべての美しい芸術、偉大な芸術の本質は、感謝である」
  14. 「我々の自尊心が傷つけられたとき、虚栄心が最も傷つきにくくなる」
  15. 「常に称賛を求める神を私は信じることができない」
  16. 「真理の山において、登ることが無駄になることは決してない。今日高みへとたどり着くか、あるいは明日さらに高く登るための力を鍛えているのだ」
  17. 「多くの人が独創的な思考者として失敗するのは、単に記憶力が良すぎるからだ」
  18. 「踊る星を生み出すためには、内に混沌を抱えていなければならない」
  19. 「永遠の事実は存在しないように、絶対的な真実も存在しない」
  20. 「我々の宝は、知識の蜂の巣の中にある。我々はその場所へと絶え間なく向かう。人は本質的に翼を持つ昆虫であり、精神の蜜を集める存在である」
  21. 「若者を堕落させる最も確実な方法は、異なる考えを持つ人よりも同じ考えを持つ人をより高く評価するように教えることである」
  22. 「すべての科学は、未来の哲学者の課題である価値の問題を解決し、真の価値の序列を定めるための土台を整える義務を負っている」
  23. 「問題を解決するのではなく、かえって絡ませて他人が解決しにくくしてしまうひどい人々がいる。的確に釘を打てない者には、最初から釘を打たないようにお願いすべきだ」
  24. 「時として、人はある大義に忠実であり続ける。それは、その反対者が退屈で魅力に欠けるからに過ぎない」
  25. 「すべての信頼、すべての良心、そして真実の証拠は、ただ感覚からのみ生まれる」
  26. 「かつて精神は神であり、その後人間となり、今や群衆にすらなろうとしている」
  27. 「狂信者は絵になるものだ。人類は理性に耳を傾けるよりも、身振りを見ることを好む」
  28. 「自分の考えを冷却する方法を理解できない者は、議論の熱に飛び込むべきではない」
  29. 「他人が一冊の本で語ることを、私は十の文で語ることを目指している」
  30. 「目にはさまざまな種類がある。スフィンクスにも目があるのだから、さまざまな真実が存在する。その結果、絶対的な真実は存在しない」
  31. 「怪物と戦う者は、その過程で自らも怪物とならぬよう気をつけなければならない。そして、深淵を覗き込むなら、深淵もまたこちらを覗き返しているのだ」
  32. 「人々の怒りを買った者は、常に自分を支持する者たちもまた得てきた」
  33. 「古代の大きな価値は、現代の人々が正確に読み続けている唯一の文献であるという点にある」
  34. 「キリスト教において、道徳も宗教も現実と交わることは一切ない」
  35. 「いくつかの点で、神々は私たち人間から教えを受けることで利益を得られると考える十分な理由がある。私たち人間のほうが、より人間的なのだ」
  36. 「芸術が存在するためには、また美的活動が存在するためには、ある種の生理的前提が不可欠である。それは陶酔である」
  37. 「恩恵に対する感謝を過剰に抱くあまり、その感謝の縄で自らを絞め殺してしまう奴隷根性の人々がいる」
  38. 「女性が男らしい美徳を持っているならば、彼女から逃げるべきであり、そうでないならば彼女は自らから逃げる」
  39. 「結婚する際には自分に問いかけるべきである。老後になってもこの人と良い会話ができると信じられるか? 結婚におけるその他のものは一時的なものである」
  40. 「結果が出る前には異なる原因を信じているが、結果が出た後には別の原因を信じるようになる」
  41. 「愛には常に狂気が含まれている。しかし、狂気の中にもまた、常にいくらかの理性が含まれている」
  42. 「美しいものは何もない、ただ人間だけが美しい。この素朴な発想に、すべての美学が基づいている。これは美学の第一の真理である。続いて第二の真理を加えよう。醜いものは何もなく、ただ堕落した人間だけが醜いのだ——ここに美的判断の領域が定義される」
  43. 「『悪人には歌がない』。では、ロシア人にはなぜ歌があるのか?」
  44. 「強力な眼鏡があれば、恋に落ちた人を時に救うことができる」
  45. 「事実は存在しない。あるのは解釈だけである」
  46. 「私が登るとき、いつも『エゴ』という名の犬が後をついてくる」
  47. 「狂気は個人には稀だが、集団や政党、国家、時代においてはむしろ常態である」
  48. 「哲学者の精神が、優れた踊り手であること以上に望むものがあるだろうか。踊りは彼の理想であり、美しい芸術であり、彼が知る唯一の敬虔さであり、彼の『神聖な儀式』なのだ」
  49. 「友情を築くのは喜びを分かち合うことであり、苦しみを分かち合うことではない」
  50. 「自らの不道徳を恥じること、それは階段の一歩に過ぎない。その階段を登り切った先には、自らの道徳もまた恥じるようになる」
  51. 「睡眠は決してたやすい技術ではない。そのためには一日中目を覚ましていなければならない」
  52. 「愛されたいという要求は、あらゆる傲慢な思い込みの中で最も大きなものである」
  53. 「宗教的な人と接触した後は、いつも手を洗わなければならない気がする」
  54. 「プラトンは退屈なやつだった」
  55. 「多くの人は選んだ道を頑なに追い求めるが、目的を追い求める人は少ない」
  56. 「死が生の対極にあると言うのは慎重であるべきだ。生物とは、死の一種に過ぎず、しかも非常に稀な種である」
  57. 「真実が汚れている時ではなく、浅薄な時にこそ、知識を愛する者はその水に足を踏み入れることをためらう」
  58. 「知恵は、腐肉の匂いに惹かれるカラスのように、この地上に現れるのだろうか?」
  59. 「しばしば、人が反対するのは意見そのものではなく、その意見が伝えられた口調が気に入らないからである」
  60. 「愛のために行われることは、常に善悪の彼方で行われる」
  61. 「優れた作家は自分自身の精神だけでなく、友人たちの精神も持っている」
  62. 「女性は神の二度目の過ちであった」
  63. 「称賛には非難よりも多くの押し付けが含まれている」
  64. 「女性は自らの虚栄心の裏で、常に女性という存在に対して非個人的な軽蔑を抱いている」
  65. 「いくつかの虫がついているからといって、その精神が成熟していないということにはならない」
  66. 「悪意のように見える、陽気な優しさがある」
  67. 「誰もができること、それは称賛と非難である。これこそが人間の美徳であり、また人間の狂気でもある」
  68. 「人の人格は、経験したことよりも、むしろ経験していないことによってより強く決まる」
  69. 「人は苦しみを受けると必ず誰かにその代償を払わせようとする。どんな不満にもすでに復讐が含まれている」
  70. 「個人における狂気は稀であるが、集団や政党、国家、時代においてはむしろ常態である」
  71. 「『天国』とは心の状態であり、地上に現れるものでも、死後に訪れるものでもない」
  72. 「極端な立場の後に続くのは穏健な立場ではなく、その対極にある極端な立場である」
  73. 「大きな国家において公教育が常に凡庸であるのは、大きな厨房で料理がたいてい悪くなるのと同じ理由による」
  74. 「私たちを殺さないものは、私たちをより強くする」
  75. 「嘘は生命の条件である」
  76. 「私はまだ生きている、まだ考えている。まだ生きなければならない、なぜならまだ考えなければならないからだ」
  77. 「人生についての判断や価値判断、賛否の評価は、結局のところ真実ではありえない。それらには症状としての価値があるだけであり、症状としてのみ考慮されるべきだ。それ自体では、そのような判断は愚かさに過ぎない」
  78. 「必要性とは確立された事実ではなく、一つの解釈である」
  79. 「何も与えられない者は、何も感じることができない」
  80. 「愛から手を差し出しても、その手を閉じ、与える者として慎ましくいることが最も難しい」
  81. 「偉大な詩人の題材となるべきものは、創造の第七日目以降に訪れる神の退屈である」
  82. 「自分を軽蔑する者もまた、軽蔑する者として自分を尊重している」
  83. 「知識を持つ者は、敵を愛するだけでなく、友を憎むこともできなければならない」
  84. 「この世界には、架空の存在に愛や善意を与える余裕があるほどの愛も善も十分には存在していない」
  85. 「では、究極的に見て、人類の真実とは何か? それは、人類の反駁し得ない誤りである」
  86. 「心をしっかりと保つべきである。心を失えば、やがて頭の制御も失うことになるからだ」
  87. 「確信は、嘘よりも真実にとって危険な敵である」
  88. 「不当に受けた称賛は、不当に受けた非難よりも後に良心の痛みを引き起こす。それはおそらく、過度な称賛を受けることで自分の判断力がより完全に露呈してしまうからであり、不当に低く評価されるよりも痛みが大きいのである」
  89. 「誰かを愚か者や悪者だと決めつけた者は、後になってそれが誤りであると判明すると苛立ちを覚える」
  90. 「自分について多くを語ることもまた、自分を隠す手段となり得る」
  91. 「すべてのものに許すべき点があるのならば、同時に非難すべき点もある」
  92. 「女性にとって、男性は手段であり、目的は常に子どもである」
  93. 「個人における狂気は稀であるが、集団、政党、国家、そして時代においては、それが常態である」
  94. 「究極的には、最も善良な男でさえ邪悪であり、最も善良な女でさえ悪である」
  95. 「人間が容易に自らを神だと認めないのは、腹部に理由がある」
  96. 「思考は私たちの感情の影であり、常により暗く、空虚で、単純である」
  97. 「今日は神を愛するように自分を愛している。誰が今日、私に罪を問えるだろうか? 私が知っているのは、私の神に対する罪のみである。しかし、私の神を知る者はいるだろうか?」
  98. 「真実が汚れている時ではなく、浅はかな時にこそ、賢明な者はその水に足を踏み入れることを嫌う」
  99. 「私たちはしばしば、その考えが共感できない口調で表現されたために、それを受け入れることを拒む」
  100. 「一度も踊らなかった日は、失われた日とみなすべきである。そして、少なくとも一度の笑いが伴わない真実は、偽りとみなすべきである」
  101. 「生きるための『なぜ』を持つ者は、ほとんどどんな『どのように』にも耐えることができる」
  102. 「女性は深いと考えられている——なぜか? それは彼女たちには底が見えないからだ。女性は浅いどころか、測り知れない存在なのだ」
  103. 「この世界そのものが『権力への意志』であり、それ以外の何ものでもない!そして、あなた自身もまた『権力への意志』であり、それ以外の何ものでもない!」
  104. 「愛することができない者の鳴き声など、どうでもいい。猫のように」
  105. 「いつか飛ぶことを学びたいと望む者は、まず立ち、歩き、走り、登り、そして踊ることを学ばなければならない。飛ぶことを一足飛びに学ぶことはできない」
  106. 「他人の理想を目撃した者は、その者の容赦なき裁判官となり、言わばその者の悪しき良心となる」
  107. 「上品な女性たちは、上品な場では話題にできないような事柄は、実際には存在しないものと考えている」
  108. 「時が存在しないかのように世界を見つめてごらん。すると、すべての歪みがまっすぐに見えてくるだろう」
  109. 「私たちは、秘密の封印とその下に隠されたものほど、他人に伝えたいと思うものはない」
  110. 「エゴイズムは高貴な魂の本質である」
  111. 「信仰とは、真実を知ろうとしないことだ」
  112. 「私は踊ることを知っている神だけを信じるだろう」
  113. 「ヨーロッパで芸術家が故郷と呼べる場所はパリ以外にない」
  114. 「友人は、察することと黙っていることの名人であるべきだ。すべてを見ようとしてはいけない」
  115. 「なぜ人間だけが笑うのか、私にはその理由が分かっているかもしれない。人間だけが深く苦しむからこそ、笑いを発明する必要があったのだ」
  116. 「忘れることができる者は幸いだ。なぜなら、失敗すらも乗り越えることができるからだ」
  117. 「新しい歌を私に歌ってくれ。世界は変容し、天はすべて歓喜している」
  118. 「時には嘘をつくこともあるが、それに伴う表情が真実を語っている」
  119. 「不死を得るためには大きな代償が必要であり、生きている間に何度も死ぬ経験をしなければならない」
  120. 「愛は盲目であり、友情は目をつむる」
  121. 「不幸な結婚を生むのは、愛の欠如ではなく友情の欠如である」
  122. 「ドイツが偉大な国であるのは、ドイツ人の血に多くのポーランド人の血が混じっているからだ」
  123. 「同じ言葉を使うことは、理解を保証するものではない。同じ言葉を、同じ種類の内的経験に対して使う必要がある。最終的には、共通の経験を持つことが必要なのだ」
  124. 「今日最もよく笑う者が、最後にも笑うだろう」
  125. 「芸術が使い古された素材をまとったとき、それは最も容易に芸術として認識される」
  126. 「善とは何か?それはすべて、人間に力の感覚、権力への意志、そして力そのものを高めるものだ」
  127. 「すべてのものは解釈の対象であり、ある時期に優勢となる解釈は、真実ではなく権力の作用である」
  128. 「私たちの喜びを共に喜び、苦しみに共に苦しむのではなく、喜びを分かち合うことが友人を作る」
  129. 「生きることは苦しむことであり、生き抜くことはその苦しみに意味を見出すことである」
  130. 「恐れは道徳の母である」
  131. 「愛は慰めではない。それは光である」
  132. 「私は純粋なポーランド貴族であり、悪い血が一滴も入っていない。ましてやドイツの血など断じてない」
  133. 「経験が、経験そのものへの欲望として捉えられると、真の経験にはならない。経験している最中に自分を観察してはならない」
  134. 「我々は、自分が価値を低く見ている間は憎まない。同等かそれ以上の価値を認めたときにのみ憎む」
  135. 「百人が集まれば、彼らはそれぞれ自分の思考を失い、別の思考を手に入れる」
  136. 「自らを断つことは、最も称賛に値する行為であり、そのことでほとんど生きるに値する存在となる」
  137. 「見て理解することを運命づけられ、信じることをしない者にとって、すべての信者は騒がしく押し付けがましく感じられる。彼は彼らに対して身構える」
  138. 「『キリスト教』という言葉はすでに誤解である。実際、キリスト教徒は一人しかおらず、彼は十字架で亡くなった」
  139. 「ワーグナーは本当に人間なのだろうか?むしろ病気ではないだろうか?彼が触れるものすべてを汚染し、音楽を病ませてしまった」
  140. 「神秘的な説明は深遠だと思われがちだが、実際には浅いどころか、その深さすらない」
  141. 「何だって?何かを求めているのか?自分を十倍、百倍に増やしたいのか?支持者を求めているのか?ならば、ゼロを求めるがいい!」
  142. 「友に近づけ、しかしその中に入り込みすぎるな!友の中にいる敵も尊重すべきなのだ」
  143. 「真に偉大な思考はすべて、歩くことによって生まれる」
  144. 「良き父を持たなかった者は、自らそれを創り出さなければならない」
  145. 「最も人間らしい行為とは何か?それは、誰かに恥をかかせないことである」
  146. 「未来は過去と同じくらいに現在に影響を与える」
  147. 「入れるべきものが多ければ、1日には100のポケットがある」
  148. 「成功は常に大いなる嘘つきである」
  149. 「信条が緩むところで、芸術は頭をもたげる」
  150. 「音楽の中で情熱は自らを楽しむ」
  151. 「人々の生活を困難にし、その後で救済の処方箋を提供する機会を得ようとする者がいる。例えば、自らのキリスト教を通じて」
  152. 「神は死んだ。神は死んだままだ。そして我々が殺したのだ。しかし、その影はいまだに我々の上に漂っている。我々は、このすべての殺人者の中の殺人者である自分たちをどう慰めるべきなのか?世界が今まで所有した中で最も神聖で力強いものが、我々の刃のもとで血を流して死んだ。その血を我々から拭い去るのは誰か?我々が自らを清めるための水はどこにあるのか?」
  153. 「称賛には無邪気さがある。それは、いつか自分も称賛されるかもしれないとは思いもしない人々の中に見出される」
  154. 「目的を忘れることが、もっともよくある愚かさの形である」
  155. 「最も難しいのは、愛するがゆえに開いた手を閉じることである」
  156. 「ウィットとは、感情の墓碑銘である」
  157. 「私たちは、自分が答えを見つけることができる質問しか聞かない」
  158. 「人生は、自分を退屈させるにはあまりにも何千倍も短すぎはしないか?」
  159. 「現実における希望はすべての悪の中で最悪なものである。なぜなら、それは人間の苦悩を長引かせるからだ」
  160. 「存在とは、決して現在形にならない未完の時制である」
  161. 「神とは、すべてのまっすぐなものを曲げる思考である」
  162. 「悪は模倣によって尊敬を得るが、善は、特に芸術において、それを失う」
  163. 「少なくとも一度は踊らなかった日を、失われた一日と見なすべきだ。また、少なくとも一度の笑いが伴わない真実を、偽りと呼ぶべきだ」
  164. 「道徳的な現象など存在せず、あるのは現象に対する道徳的な解釈だけである」
  165. 「怠惰は心理学の親である」
  166. 「私は、今日を生きることを知らない人々を愛する」
  167. 「自殺について考えることはいつでも慰めになる。そうすることで、多くのつらい夜を乗り越えられる」
  168. 「言葉とは、物事が互いに、また私たちに対してどのように関係しているかを表す単なる象徴に過ぎず、絶対的な真実には決して触れない」
  169. 「すべての人間は出来事の創造的な原因であり、独自の運動を持つ第一の動者である」
  170. 「望むことを何でもせよ、ただしまずは望む力を持てる者であれ」
  171. 「芸術は単に自然の現実の模倣ではなく、むしろ自然の現実に対する形而上学的な補完物であり、それを征服するためにその傍らに置かれるものである」
  172. 「大いなる称賛によって謙虚になる者もいれば、傲慢になる者もいる」
  173. 「私はドイツ人の中で初めての格言の達人であり、格言は『永遠』の形式である。私の野心は、他の者が本で語ること、あるいは本では語られないことを十の言葉で表すことだ」
  174. 「私たちが人生を愛するのは、生きることに慣れているからではなく、愛することに慣れているからだ」
  175. 「物事を最初から二度表現するのは良いことだ。こうして、右足と左足の両方を与えることができる。真実は確かに片足で立つことができるが、二本の足があれば歩き回ることができる」
  176. 「書かれたものすべての中で、私は人が自らの血で書いたものだけを愛する」
  177. 「真の人間の中には、遊びたいと願う子供が隠れている」
  178. 「道徳とは、個人に内在する群れの本能である」
  179. 「人間の偉大さとは、彼が目標ではなく橋であることにある」
  180. 「怪物と戦う者は、自らが怪物と化さないよう気をつけるべきだ。人生は、自らを退屈させるには百倍も短すぎはしないか?」
  181. 「人生について、あらゆる時代の賢者たちは同じように判断してきた。人生は無価値だと」
  182. 「大きな借りは人を感謝ではなく復讐心に駆り立てる。そして、ささやかな施しも忘れられない限り、それは心を蝕む虫となる」
  183. 「いわゆる恋愛結婚には、父としての幻想と母としての必要がある」
  184. 「音楽がなければ、人生は間違いだろう」
  185. 「善なる大義が戦争を神聖化するのだと言うのか?私はこう言おう。善き戦争こそが、あらゆる大義を神聖化するのだ」
  186. 「有能な者の傲慢さは、無能な者の傲慢さよりも一層不快である。なぜなら、有能であること自体が不快だからだ」
  187. 「今や私たちの誇りを成しているわずかな理性と自由の感覚ほど、高く代償を払って得られたものはない」
  188. 「戦争は、内向的であまりに深く成長しすぎた精神にとって、常に偉大な知恵であった。その癒しの力は、受けた傷の中にさえある」
  189. 「誰も不快にさせたくない、誰にも害を与えたくないという願望は、公正さの表れであると同時に、不安な気質の表れでもある」
  190. 「君には君の道があり、私には私の道がある。正しい道、唯一の正しい道というものは存在しない」
  191. 「必要でもなく、欲望でもない—いや、権力への愛こそが人間の悪魔である。健康も、食べ物も、住まいも、娯楽もすべて与えられても、人は不幸で憂鬱なままでいる。なぜなら、その悪魔は待ち続け、満たされることを望んでいるからだ」
  192. 「世界には宗教を破壊するだけの宗教さえ十分には存在しない」
  193. 「行動する者のみが学ぶ」
  194. 「すべてにおいて唯一不可能なもの、それは理性である」
  195. 「ある物事が非合理であることは、その存在を否定する論拠ではなく、むしろその存在の条件である」
  196. 「新聞、機械、鉄道、電報は、千年先の結論を秘めた前提であり、いまだ誰もその結論に挑むことを敢えてしていない」
  197. 「自らが知覚した真実を意識する中で、人間は存在の恐ろしさや不条理さばかりをあらゆる場所に見出し、嫌悪にとらわれる」
  198. 「深淵を覗くとき、深淵もまたこちらを覗いている」
  199. 「神が存在することはあり得ない。もし神が存在するとすれば、私は自分が神でないと信じることができなくなるからだ」
  200. 「すべての真理は単純である……それは二重の嘘ではないだろうか?」
  201. 「憤慨している人ほど大胆に嘘をつく者はいない」
  202. 「ある特質や芸術への憧れがあまりに強すぎると、それを手に入れようとする意欲をかえって失わせることがある」
  203. 「すべての教会は神人の墓に置かれた石であり、どのような状況でも彼が再び立ち上がることを望んでいない」
  204. 「真の男が求めるものは二つ、危険と遊びである。だからこそ、彼は最も危険な遊び道具である女性を求める」
  205. 「女性は男性と友情を築くことができるが、それを持続させるためには、少しばかりの肉体的な嫌悪感が助けになる」
  206. 「苦しみに対する本当の憤りは、その苦しみ自体ではなく、苦しみの無意味さに対してである」
  207. 「この世界を醜く悪いものと見なすというキリスト教の決意が、この世界を醜く悪いものにしてしまった」
  208. 「芸術は人生の本来の使命である」
  209. 「女性は言う、『男は愚かだ』と。男性は言う、『女は臆病だ』と。しかし、女性における愚かさは、女性らしさに反する」
  210. 「私たちが真実に死なないためにこそ、芸術が存在する」
  211. 「最良の作家とは、作家になることを恥じる者である」
  212. 「事実は存在しない。あるのは解釈だけである」
  213. 「最も官能的な男性こそ、女性から逃れ、自らの肉体を苦しめる必要がある」
  214. 「家を建て終えたとき、人は突然、建設の過程で、始める前に本当に知っておくべきだったことを学んだことに気づく」
  215. 「最もよくある嘘は、自分自身に対する嘘であり、他人に対する嘘は比較的例外に過ぎない」