「沈黙の川から飲むときにのみ、あなたは真に歌うであろう。山の頂に達したときにこそ、あなたは登り始めるのである。そして大地があなたの四肢を引き取るとき、あなたは真に踊るであろう」

ハリール・ジブラーン
ハリール・ジブラーン(画像はイメージです)
  • 1883年1月6日~1931年4月10日(48歳没)
  • レバノン出身
  • 詩人、作家、画家、『預言者』の著者

英文

“Only when you drink from the river of silence shall you indeed sing. And when you have reached the mountain top, then you shall begin to climb. And when the earth shall claim your limbs, then shall you truly dance.”

日本語訳

「沈黙の川から飲むときにのみ、あなたは真に歌うであろう。山の頂に達したときにこそ、あなたは登り始めるのである。そして大地があなたの四肢を引き取るとき、あなたは真に踊るであろう」

出典

出典不詳(編集中)

解説

この言葉が意図しているのは、表面的な達成や表現の背後に、より深い内面的成熟の段階があるという価値観である。沈黙を通して自己と向き合うことで初めて言葉や歌が真実味を帯び、頂点に達したと感じる瞬間こそが新たな探究の出発点となる。ここでは完成や終点と思われるものが、実はより本質的な始まりであるという逆説が示されている。

この詩的構図が生まれた背景には、宗教的神秘主義と近代的自己探究が交差する思想的風土がある。その中でハリール・ジブラーンは、外的な成功や評価では測れない魂の成長を、沈黙、登攀、死といった象徴で表現したのである。彼にとって人生は段階的な上昇ではなく、より深い存在の次元へ降りていく旅でもあった。

現代においてこの言葉は、成果主義や即時的な達成感に対する批評として読むことができる。啓蒙思想が知の進歩を重んじた一方で、真の自己形成は終わりなき問いと内省の運動によって支えられる。沈黙の中で自らを鍛え、達成の後にも歩み続けることが、自由と規律を統合した生のリズムを生み出すのである。

「ハリール・ジブラーン」の前後の引用


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