「あなたは国が自分に何をしてくれるかを問う政治家であるのか、それとも自分が国のために何ができるかを問う熱心な政治家であるのか。前者であれば寄生虫であり、後者であれば砂漠の中のオアシスである」

- 1883年1月6日~1931年4月10日(48歳没)
- レバノン出身
- 詩人、作家、画家、『預言者』の著者
英文
“Are you a politician asking what your country can do for you or a zealous one asking what you can do for your country? If you are the first, then you are a parasite; if the second, then you are an oasis in the desert.”
日本語訳
「あなたは国が自分に何をしてくれるかを問う政治家であるのか、それとも自分が国のために何ができるかを問う熱心な政治家であるのか。前者であれば寄生虫であり、後者であれば砂漠の中のオアシスである」
出典
出典不詳(編集中)
解説
この言葉が意図しているのは、政治や公共的行為における動機の違いを鋭く区別する倫理観である。権力や地位を自己利益のために用いる姿勢は共同体を消耗させる寄生であり、共同体への奉仕を出発点とする姿勢は、人々に希望と活力を与える源泉であるとされている。ここでは国家や社会が個人の欲望を満たす道具になるのではなく、個人がより大きな全体に責任を負う存在であるという価値観が示されている。
この対比が強調された背景には、植民地支配や腐敗した権力構造に苦しむ時代状況があり、その中でハリール・ジブラーンは公的役割の堕落を厳しく批判し、精神的に高い奉仕の理想を掲げたのである。彼にとって政治とは職業や利得の場ではなく、共同体の魂を支える使命であり、その使命を忘れた指導者は社会を砂漠のように荒廃させる存在であった。
現代においてこの言葉は、民主主義や市民社会のあり方を考える上で重要な視座を与える。個人が権利の受益者としてのみ振る舞うなら、制度は空洞化し、自由は形骸化するが、自らが公共の担い手であるという自覚があれば、自由と規律の均衡が保たれる。啓蒙思想が説いた市民的徳や、勤労倫理が求めた自己への責任とも重なり、社会の持続性はこの内的な動機づけに支えられているのである。
「ハリール・ジブラーン」の前後の引用
よろしければ評価をお願いします

気に入ったら「いいね」していってね!