「拒食症の少女たちの話だが、誰も拒食症の少女と仕事をしているわけではない。それはファッションとは関係がない」

カール・ラガーフェルド(画像はイメージです)
  • 1933年9月10日~2019年2月19日(85歳没)
  • ドイツ出身
  • ファッションデザイナー、写真家、シャネルおよびフェンディのクリエイティブディレクター

英文

“The story with anorexic girls – nobody works with anorexic girls. That has nothing to do with fashion.”

日本語訳

「拒食症の少女たちの話だが、誰も拒食症の少女と仕事をしているわけではない。それはファッションとは関係がない」

出典

出典不詳(編集中)

解説

この言葉が示しているのは、病理と美的規範を切り分けようとする意図である。極端な痩せは健康の問題であり、創造やスタイルの選択と同一視されるべきではないという線引きがここにある。ファッションの視覚的な細身の理想が、個々の身体的苦痛や疾患に還元されることへの違和感が語られているのである。

この感覚は、身体の表象が市場とメディアによって誤読されやすくなった二十世紀後半の文脈と結びついている。その中でカール・ラガーフェルドは、服の線や構造を際立たせるためのモデルの条件と、医学的な疾患を混同する議論に距離を取っていた。美の形式と健康の現実を分けて考える必要性が、この断言の背後にあるのである。

現代においてこの言葉は、啓蒙思想が重んじた理性的な区別の重要性を思い起こさせる。表象の自由と身体の尊厳は別の原理で守られなければならない。美の基準をめぐる議論が、個人の健康や尊厳を損なう形で行われないよう、原理的な線引きを保つことが、自由で責任ある公共文化の条件なのである。

「カール・ラガーフェルド」の前後の引用

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