「スケッチをしているとき、私は決して時計を見ない」

カール・ラガーフェルド(画像はイメージです)
  • 1933年9月10日~2019年2月19日(85歳没)
  • ドイツ出身
  • ファッションデザイナー、写真家、シャネルおよびフェンディのクリエイティブディレクター

英文

“I never look at my watch when I’m sketching!”

日本語訳

「スケッチをしているとき、私は決して時計を見ない」

出典

出典不詳(編集中)

解説

この言葉が示しているのは、創作の時間が量として測られるものではなく、没入の質によって成立するという感覚である。時計を見ることは外部の秩序に自分を合わせる行為だが、スケッチの最中には内的なリズムがそれに取って代わる。ここでは、時間を忘れるほどの集中こそが創造の本質であるという価値観が表れているのである。

この感覚は、効率や管理が社会を支配していった二十世紀の労働観への静かな抵抗とも結びついている。その文脈でカール・ラガーフェルドは、分刻みのスケジュールに囲まれながらも、創造の瞬間だけは測定不能な領域として守ろうとしていた。創作は管理される作業ではなく、意識が世界と直接つながる場であるという理解が、この発言に込められているのである。

現代においてこの言葉は、自由と生産性の関係を問い直す。啓蒙思想が理性と規律を尊んだとしても、思考や創造が深まるのは、外的な計測から一時的に離れたときである。自分の内的な時間に身を委ねることが、結果としてより意味のある仕事と自己形成を可能にするのである。

「カール・ラガーフェルド」の前後の引用


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