「人々が『吸うな』と命じられなければならないのは恐ろしいことだと思う。健康に悪いことなど誰でも知っている。それでも禁止しなければならないのだ」

カール・ラガーフェルド(画像はイメージです)
  • 1933年9月10日~2019年2月19日(85歳没)
  • ドイツ出身
  • ファッションデザイナー、写真家、シャネルおよびフェンディのクリエイティブディレクター

英文

“I think it’s horrible that people have to be told. Don’t smoke! Everybody knows it’s bad for the health. But they have to forbid it.”

日本語訳

「人々が『吸うな』と命じられなければならないのは恐ろしいことだと思う。健康に悪いことなど誰でも知っている。それでも禁止しなければならないのだ」

出典

出典不詳(編集中)

解説

この言葉が意図しているのは、知っていることと行動できることの乖離に対する苛立ちである。害が明らかであっても、人は自分の衝動や習慣を理性で統御できず、外部からの命令に頼らざるを得なくなる。その状況自体が、人間の自律の弱さを示しているという認識がここにある。

この感覚は、健康と規制が公共の問題になった時代背景と結びついている。カール・ラガーフェルドが生きた社会では、喫煙の危険が広く知られる一方で、個人の選択が公的な禁止によって管理されるようになっていった。その変化は、自由と保護の境界がどこに引かれるべきかという問いを浮かび上がらせていたのである。

現代においてこの言葉は、啓蒙思想が掲げた自己統治の理想を思い起こさせる。理性を持つ主体であるなら、本来は命令されなくても自分に害なことを避けられるはずであり、禁止が必要になること自体がその理想の挫折を意味する。人が自分で判断し行動できる社会こそが自由な社会であり、この言葉はその条件の厳しさを静かに突きつけているのである。

「カール・ラガーフェルド」の前後の引用


よろしければ評価をお願いします

気に入ったら「いいね」していってね!

関連するタグのコンテンツ

制度

進歩