「私は自分の過去の仕事を見ない。確かに立派な本は作られたが、それらは私抜きで作られた、去年の本も今年の本もそうだ。個人的には、私は自分の過去には興味がない。興味があるのは今日、せいぜい明日だけである」

カール・ラガーフェルド(画像はイメージです)
  • 1933年9月10日~2019年2月19日(85歳没)
  • ドイツ出身
  • ファッションデザイナー、写真家、シャネルおよびフェンディのクリエイティブディレクター

英文

“I don’t look at my old work. I mean, they made nice books; the books were made without me, the one from last year and the one from this year. I – personally, I’m not interested in my own past. I’m only interested in today – perhaps tomorrow.”

日本語訳

「私は自分の過去の仕事を見ない。確かに立派な本は作られたが、それらは私抜きで作られた、去年の本も今年の本もそうだ。個人的には、私は自分の過去には興味がない。興味があるのは今日、せいぜい明日だけである」

出典

出典不詳(編集中)

解説

この言葉が意図しているのは、自己評価を過去の成果に委ねず、現在の行為にのみ根拠を置く姿勢である。作品が記録として保存されても、それはすでに自分の外部に出たものであり、今の自分を規定するものではない。ここでは記憶よりも生成の瞬間が重視され、自己は常に現在形でしか存在しないと考えられているのである。

この感覚は、創造が反復ではなく更新として理解される時代の文脈と結びついている。カール・ラガーフェルドが活動した文化環境では、過去の成功に縛られることが停滞を意味し、新しいコレクションやイメージだけが価値を持った。そのため、昨日の自分を切り捨てる態度が、創造を続けるための実践的な哲学となっていたのである。

現代においてこの言葉は、自由と自己形成の思想史的意味を帯びる。啓蒙思想が人間を自己を更新できる存在と捉えたように、過去に定義されない生き方は主体の自律を支える。今日と明日だけに関心を向けることは、記録や評価に縛られず、行為そのものによって自分を作り続ける自由の表現なのである。

「カール・ラガーフェルド」の前後の引用


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