「十ドルのTシャツのほうが、高価なファッションよりも今日ではよりファッションである」

カール・ラガーフェルド(画像はイメージです)
  • 1933年9月10日~2019年2月19日(85歳没)
  • ドイツ出身
  • ファッションデザイナー、写真家、シャネルおよびフェンディのクリエイティブディレクター

英文

“T-shirts for ten dollars are even more fashion today than expensive fashion.”

日本語訳

「十ドルのTシャツのほうが、高価なファッションよりも今日ではよりファッションである」

出典

出典不詳(編集中)

解説

この言葉が意図しているのは、価格や希少性ではなく、同時代性と感覚の共有こそがファッションを成立させるという考え方である。安価なTシャツは誰もが手にできるがゆえに、時代の空気や若さの感覚を即座にまとい、流行の中心に立つことができる。ここでは排他的な贅沢よりも、広く浸透する記号としての服が価値を持つのである。

この感覚は、ラグジュアリーとストリートが交差し始めた時代背景と結びついている。カール・ラガーフェルドが見ていたファッションの世界では、高級ブランドと大衆文化の境界が崩れ、スタイルは価格帯を越えて移動するようになっていた。そのため、安い服が最も現代的であるという逆説が現実の観察として成立していたのである。

現代においてこの言葉は、自由と平等の美学を示唆する。啓蒙思想が特権よりも普遍性を重んじたように、誰でも身につけられるものが流行の核になることは、文化が民主化された証でもある。選択の自由が拡張された社会では、値段ではなく感覚で装うことが、主体的なスタイルとして意味を持つのである。

「カール・ラガーフェルド」の前後の引用


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