「自分も昔は農場育ちだったから、鶏がねぐらに帰ってくることを悲しく思ったことはない。いつも嬉しく思ってきた」

マルコム・X(画像はイメージです)
マルコム・X(画像はイメージです)
  • 1925年5月19日~1965年2月21日(39歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 黒人解放運動家、公民権活動家

英文

”Being an old farm boy myself, chickens coming home to roost never did make me sad; they’ve always made me glad.”

日本語訳

「自分も昔は農場育ちだったから、鶏がねぐらに帰ってくることを悲しく思ったことはない。いつも嬉しく思ってきた」

解説

この言葉は、マルコム・Xが1963年、ケネディ大統領暗殺事件に関連して述べた比喩的発言として有名である。「chickens coming home to roost(鶏がねぐらに帰る)」とは、「自ら蒔いた種は自ら刈り取る」という英語の慣用句であり、アメリカが国外や国内で積み重ねてきた暴力や不正義が、最終的に自国に跳ね返ってきたことを暗示している。

当時この発言は、ケネディ暗殺を肯定したものと受け取られ、大きな批判を招いた。実際には彼は暗殺そのものを喜んだわけではなく、アメリカが抱える暴力の因果応報を指摘したのである。しかし発言の鋭さと挑発的な言い回しが、マルコム・Xの過激なイメージを強める結果となった。

現代においてもこの言葉は、国家や社会が行った行為の帰結を考える際に使われる。戦争、環境破壊、差別政策などは、やがて行った側に跳ね返ってくる。マルコム・Xの言葉は、不正義や暴力は必ず報いとなって戻るという因果律を端的に表現したものであり、今日でも鋭い警句として生き続けている。

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