「なぜ人々はポールの曲はカバーするのに、私の曲は決してカバーしないのでしょうか」

- 1933年2月18日~
- 日本出身(後にアメリカ合衆国に帰化)
- 前衛芸術家、音楽家、平和活動家、「ジョン・レノンの妻」
英文
”Why do they cover Paul’s songs but never mine?”
日本語訳
「なぜ人々はポールの曲はカバーするのに、私の曲は決してカバーしないのでしょうか」
解説
この言葉には、オノ・ヨーコが音楽界で直面してきた評価の偏りや不遇感が表れている。彼女の夫ジョン・レノンやポール・マッカートニーの楽曲は数多くのアーティストに演奏されてきたが、オノ自身の楽曲は前衛的で独創的であったため、必ずしも大衆に受け入れられやすいものではなかった。ここでの疑問は、彼女が感じてきた音楽的正当性の無視を象徴している。
背景には、彼女がビートルズ解散の「戦犯」として扱われたことや、前衛的な表現が理解されにくかった文化的状況がある。彼女の楽曲は従来のメロディや形式から逸脱し、実験的な声や音響表現を中心に構成されていた。そのため、模倣や再現を前提とするカバーという形態に馴染みにくかったとも言える。
しかし現代においては、オノの音楽が再評価され、実験音楽やオルタナティブの文脈で注目されている。彼女の問いは、芸術が大衆受容と革新性の間でどのように扱われるかを考えさせるものであり、同時に「理解されにくい表現でも、その価値は失われない」という芸術の本質を問いかけているのである。
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