「狂気の破壊が全体主義の名の下に行われようと、自由や民主主義という神聖な名の下で行われようと、それが死者や孤児、家を失った人々にとって何の違いがあるというのか」

マハトマ・ガンディーの名言・格言・警句(画像はイメージです)
マハトマ・ガンディーの名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1869年10月2日~1948年1月30日
  • イギリス領インド帝国出身
  • 弁護士、宗教家、社会活動家、政治指導者

英文

”What difference does it make to the dead, the orphans, and the homeless, whether the mad destruction is wrought under the name of totalitarianism or the holy name of liberty or democracy?”

日本語訳

「狂気の破壊が全体主義の名の下に行われようと、自由や民主主義という神聖な名の下で行われようと、それが死者や孤児、家を失った人々にとって何の違いがあるというのか」

解説

この名言は、暴力と破壊の悲劇においては、イデオロギーや大義の名目がいかに立派でも、それによって被害を受ける人々にとっては無意味であるという、ガンディーの深く倫理的な戦争批判を鋭く表現している。「自由」や「民主主義」といった高尚な理念が掲げられていても、その名の下に人々が命を失い、家族を失い、住まいを失うのならば、結果としての苦しみは全体主義によるものと何ら変わらないという事実を突きつけている。

ガンディーは一貫して、目的がいかに正当であっても、それが暴力によって達成されるならば、その正当性自体が失われるという思想を持っていた。この言葉には、「手段の純粋さこそが目的の正当性を保証する」という彼の信念が貫かれており、戦争や破壊行為が掲げる名目の空虚さを痛烈に批判している

現代においてもこの名言は、国家間の紛争や人道的危機、軍事介入の正当化が繰り返される中で、「誰のための理念なのか」「その理念は誰に犠牲を強いているのか」という倫理的問いを私たちに突きつける真の正義とは、結果に現れる人間の苦しみを直視することからしか始まらないという、この言葉の重みは時代を超えて響き続けている。

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