「多くの狐は白髪になっても、善良にはならない」

- 1706年1月17日~1790年4月17日
- アメリカ合衆国出身
- 政治家、発明家、科学者、著述家
英文
“Many foxes grow gray but few grow good.”
日本語訳
「多くの狐は白髪になっても、善良にはならない」
解説
この名言は、年齢を重ねることが必ずしも道徳的成長や人格の向上につながるとは限らないという辛辣な真理を表している。ベンジャミン・フランクリンは、生涯を通じて人間の欠点や偽善を鋭く見抜き、経験や老いが必ずしも賢さや善をもたらすものではないと警告した。ここで言う「狐」は狡猾でずる賢い人間の象徴であり、その多くは歳をとってもなお、性格や行動を改めないという皮肉が込められている。
この言葉は現代でも当てはまる。年配であっても利己的で不正直な振る舞いをする人は存在し、年齢や肩書きによって自動的に尊敬されるべきではないという警告にも聞こえる。一方で、若くして思慮深く誠実な人物もおり、真の「善良さ」は年齢ではなく、日々の選択と行動によって築かれる。この視点は、教育や社会において「年長者を敬う」という文化的価値観に一石を投じるものである。
フランクリンのこの言葉は、年齢よりも人間性を見よというメッセージを内包している。誰もが年を取るが、善き人間になるには自ら努力しなければならない。表面的な老いではなく、内面的な成熟こそが真に価値あるものであると、この鋭い比喩は私たちに語りかけている。
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