「飛んでいる鳥を一羽撃てば、すべての鳥を撃ったのと同じだ。それぞれ異なり、飛び方も違うが、感覚は同じであり、最後の一羽も最初の一羽と同じくらい素晴らしい」

アーネスト・ヘミングウェイ
アーネスト・ヘミングウェイの名言
  • 1899年7月21日~1961年7月2日
  • アメリカ出身
  • 小説家、詩人、ジャーナリスト
  • 『老人と海』や『武器よさらば』、『誰がために鐘は鳴る』などの名作を著し、1954年にノーベル文学賞を受賞した

英文

“When you have shot one bird flying you have shot all birds flying. They are all different and they fly in different ways but the sensation is the same and the last one is as good as the first.”

日本語訳

「飛んでいる鳥を一羽撃てば、すべての鳥を撃ったのと同じだ。それぞれ異なり、飛び方も違うが、感覚は同じであり、最後の一羽も最初の一羽と同じくらい素晴らしい」

解説

この名言は、ヘミングウェイの経験や感覚に基づく独特な視点を表している。一見矛盾するような表現だが、これは経験の普遍性と個別性の両方を語っており、行為そのものよりもそれがもたらす感覚や意味に焦点を当てている。

「飛んでいる鳥を一羽撃てば、すべての鳥を撃ったのと同じ」という表現は、ある経験が他の類似した経験を包括するという感覚を示している。鳥を撃つという行為の感覚自体は一貫しており、その行為が何度繰り返されても新しい感覚を生み出すわけではないという洞察が含まれている。

一方で、「それぞれ異なり、飛び方も違う」という部分は、対象が持つ個別性や多様性を認識している。鳥の種類や飛び方が異なっていても、それを撃つ行為における主観的な感覚は同じであるという視点は、経験の本質的な側面を捉えている。

「最後の一羽も最初の一羽と同じくらい素晴らしい」という結びは、繰り返しの中でも経験に価値があり、感覚が鈍らないことを示している。ヘミングウェイは、一つ一つの体験をそれ自体として尊重し、そこに新たな価値を見出す姿勢を示している。

この名言は、人生の経験や行為についての深い洞察を提供している。一つの経験を通じて得た感覚や理解が、他の類似する経験に普遍的に適用されることを示しつつ、個々の体験を尊重する必要性も教えている。経験の繰り返しの中にある美しさや意義を見つける視点は、現代社会においても重要な教訓となる。

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