「人は喜びなしには生きられない。ゆえに、真の精神的な喜びを失うとき、肉体的な快楽に依存するようになる」

トマス・アクィナス
トマス・アクィナスの名言
  • 1225年頃~1274年3月7日
  • シチリア王国(イタリア)出身
  • 神学者、哲学者
  • スコラ学の代表的存在であり、代表作『神学大全』を通じて、カトリック教会の教義と理性の関係を体系化した

英文

“Man cannot live without joy; therefore when he is deprived of true spiritual joys, it is necessary that he become addicted to carnal pleasures.”

日本語訳

「人は喜びなしには生きられない。ゆえに、真の精神的な喜びを失うとき、肉体的な快楽に依存するようになる」

解説

この言葉は、アクィナスが人間の喜びとその種類について述べたものである。彼は、喜びは人間にとって欠かせないものであり、もし精神的な喜び(例えば、信仰や人間関係、内的な満足感)を得られなければ、人は肉体的な快楽に依存しやすくなると考えた。このような肉体的快楽は一時的な満足をもたらすが、持続的な幸福や深い充実感を得るには至らないことが多い。

現代でも、この考えは健全な充実感と一時的な快楽の違いとして重要視されている。精神的な充実感を得るためには、深い人間関係や自己成長、内面の平和が必要であり、それが欠けると一時的な楽しみや刺激に頼りやすくなる。アクィナスの言葉は、真の喜びを求めることが心身のバランスを保つために重要であることを示している。

日常生活においても、この教えは持続的な幸福と健全な喜びの探求の指針となる。たとえば、仕事や人間関係、趣味などで内面的な満足感を感じられるようにすることで、一時的な快楽への過度な依存を避けることができる。精神的な喜びを大切にし、内面的な充実を育むことで、より豊かで安定した幸福を築くことができる。

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