「運命の道は、空に浮かぶ天の川のようなものだ。それは多くの小さな星から成り立っていて、個々には見分けがつかないが、共に輝きを放つ。同じように、運命をつかむためには、多くの小さな、なかなか見分けられない美徳や、むしろ能力や習慣が必要である」
- 1561年1月22日~1626年4月9日
- イングランド出身
- 哲学者、神学者、法学者、政治家、貴族
- 近代科学の基礎を築く「帰納法」を提唱し、またイギリス経験主義の祖として後世に影響を与えた
英文
“The way of fortune is like the milkyway in the sky; which is a number of small stars, not seen asunder, but giving light together: so it is a number of little and scarce discerned virtues, or rather faculties and customs, that make men fortunate.”
日本語訳
「運命の道は、空に浮かぶ天の川のようなものだ。それは多くの小さな星から成り立っていて、個々には見分けがつかないが、共に輝きを放つ。同じように、運命をつかむためには、多くの小さな、なかなか見分けられない美徳や、むしろ能力や習慣が必要である」
解説
フランシス・ベーコンのこの言葉は、運がどのように形成されるかを天の川に例えて説明している。天の川が無数の小さな星から成り立っているように、運もまた、多くの小さな要素が集まって成り立つものだと彼は考えた。これらの小さな星が個別には目立たないかもしれないが、全体としては強い光を放ち、影響を与えるように、運命を作り上げるのは個々の目立たない美徳や習慣であり、それらが一つになって強い力を持つというのがベーコンの考え方である。
運が成り立つ要素として、ベーコンは小さな美徳や習慣、能力を挙げている。これらは日々の行動や選択に現れるもので、個別にはそれほど注目されないかもしれないが、積み重ねることで大きな影響を与え、運を引き寄せることができる。たとえば、努力や誠実さ、忍耐といった日々の小さな行動が、その人の運を引き寄せる力となり、やがて目立った成果を生み出す。運を作るのは、偶然や単なる幸運ではなく、日々の積み重ねと、それに伴う行動や習慣の力であるというベーコンの教訓が込められている。
現代においても、この言葉は自己成長や成功をつかむための指針となる。多くの人が目に見える大きな成果やチャンスを運だと思いがちだが、実際には小さな努力や行動が積み重なることで運が開けることが多い。習慣や態度がどれだけ自分の運に影響を与えるかを理解し、日々の選択を大切にすることが、成功への道を切り開く鍵となる。ベーコンの言葉は、運を単なる偶然の産物としてではなく、日常の行動や習慣によって作られるものであるという深い洞察を提供している。
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