「絵画において、小さなものと大きなものは対比されるが、それが互いに相反するとは言えない。色の対立も対比を生むが、色には互いに相反するものもあり、それは近くに並べられると目に不快な印象を与える」

ヴォルテール
ヴォルテールの名言
  • 1694年11月21日~1778年5月30日
  • フランス出身
  • 哲学者、文学者、歴史家
  • 『歴史哲学』、『寛容論』、『哲学辞典』、『哲学書簡』、『オイディプス』、『カンディード』などの多数執筆し、啓蒙思想の先駆者として知られる

英文

“The little may contrast with the great, in painting, but cannot be said to be contrary to it. Oppositions of colors contrast; but there are also colors contrary to each other, that is, which produce an ill effect because they shock the eye when brought very near it.”

日本語訳

「絵画において、小さなものと大きなものは対比されるが、それが互いに相反するとは言えない。色の対立も対比を生むが、色には互いに相反するものもあり、それは近くに並べられると目に不快な印象を与える」

解説

ヴォルテールは、絵画や芸術における「対比」と「相反」の違いを強調している。対比とは、異なる要素が互いを引き立て合い、調和を保ちながらも印象的な効果を生む関係を指す。たとえば、大きなものと小さなもの、異なる色が並ぶと、視覚的なバランスが取れる一方で、それらが互いに調和しながらも強く印象に残る。しかし、相反する色は調和を欠き、視覚的に不快感を与えることがあるとヴォルテールは述べている。

この言葉は、芸術やデザインにおいてバランスを考慮する重要性を示している。色や形の対比は効果的なデザインを生むが、過度な対立は調和を損ね、観る者に違和感を与えることがある。たとえば、補色を適度に使えば鮮やかな効果を得られるが、近すぎると強すぎる印象を生む可能性がある。ヴォルテールの言葉は、芸術やデザインの中で、対比と調和を見極め、観る者に良い印象を与えるバランスが重要であることを教えている。

この名言は、異なる要素が互いに引き立て合う対比と、調和を欠いてしまう相反の違いを理解し、視覚的なバランスを考慮する必要性を示している。美しい芸術やデザインは、対比を活かしながらも調和を維持し、見る者に心地よい感覚を与える。ヴォルテールの言葉は、対立する要素の取り扱い方が、作品全体の印象を左右するという芸術的洞察を提供している。

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