「悪。悪事を行う者よりも、それを喜ぶ者をさらに警戒せよ」

ヴィクトル・ユゴー
ヴィクトル・ユゴーの名言
  • 1802年2月26日~1885年5月22日
  • フランス出身
  • 作家、詩人、劇作家
  • 『レ・ミゼラブル』『ノートル=ダム・ド・パリ』などの小説や詩を執筆し、フランス・ロマン主義文学を代表する存在であり、世界的な影響を与えた

英文

“Evil. Mistrust those who rejoice at it even more than those who do it.”

日本語訳

「悪。悪事を行う者よりも、それを喜ぶ者をさらに警戒せよ」

解説

この名言は、悪そのものを行う者よりも、それを喜びとして受け入れる者の方がさらに危険であるというユゴーの洞察を表している。 ヴィクトル・ユゴーは、悪事に対して直接関与することも問題だが、それを見て喜びを感じる者の方が、悪を助長し、悪意を広める役割を果たしていると考えている。悪事を行う者には時に事情や目的があるかもしれないが、それを楽しむ者は悪そのものに同調し、その悪を応援する気持ちを抱いている。ユゴーにとって、他人の不幸や悪事を喜ぶ心は、人間の道徳や共感を失わせ、社会全体に悪影響を及ぼすものとして強く警戒すべきものである。

ユゴーの視点は、他人の苦しみや悪事を無関心に見るのではなく、それを喜ぶ心が、社会の価値観や人間関係を崩壊させる要因になるという認識に基づいている。 悪に対して積極的に喜びを感じる人々は、その行動が他者に及ぼす悪影響を軽視し、悪を容認する環境を作り出す。たとえば、他人の失敗や不幸に喜びを感じる者は、悪意の連鎖を広げ、共感や善意の欠如を助長する。このような心は、悪そのものと同じくらい、またはそれ以上に危険であり、社会の健全性を損なう要因になるとユゴーは考えている。

この名言は、現代においても悪や不正に対する姿勢が人間関係や社会に与える影響について考えるための示唆を提供している。 悪事が存在するだけでなく、それを喜ぶ心が蔓延するとき、その社会は倫理や道徳を失い、互いに支え合う力を弱めてしまう。ユゴーの言葉は、他人の不幸や悪を喜ぶのではなく、共感と正義の心をもって生きることの重要性を教えており、道徳的な社会の基盤を守るための警鐘となっている。

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