「平和とヨーロッパの干渉からの距離を保つことが我々の目的であり、それはアメリカの現状が乱されない限り続くだろう」

トーマス・ジェファーソン(画像はイメージです)
トーマス・ジェファーソン(画像はイメージです)
  • 1743年4月13日~1826年7月4日(83歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 政治家、思想家、第3代アメリカ合衆国大統領

英文

“Peace and abstinence from European interferences are our objects, and so will continue while the present order of things in America remain uninterrupted.”

日本語訳

「平和とヨーロッパの干渉からの距離を保つことが我々の目的であり、それはアメリカの現状が乱されない限り続くだろう」

解説

この言葉は、アメリカ合衆国が外交方針として掲げた「中立」と「孤立主義」の精神を明確に表している。ジェファーソンは、特に若いアメリカ共和国がヨーロッパの複雑な政治的対立や戦争に巻き込まれることを強く警戒していた。平和の維持と内政の安定こそが国家の発展に不可欠であり、外的干渉はその脅威であると認識していた

この考えは、後のモンロー主義(モンロー・ドクトリン)の先駆けともいえる思想であり、ヨーロッパとの政治的距離を置きつつ、アメリカ大陸の自主性を尊重する外交戦略の礎となった。ジェファーソンの立場は、アメリカがまだ国際舞台で脆弱であった時代背景にも根ざしている。

現代では、グローバル化の進展によって完全な「不干渉」は非現実的かもしれないが、国内の安定が外交政策の根本であるという原則は変わらない。この言葉は、過剰な外国関与を避け、自国の秩序を守ることが平和の前提であるという警告として、今なお通用する普遍的な価値を持っている

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