「発明の金銭的価値こそが、その仕事を愛する者にとっての報酬だと思われるかもしれない。しかし……私は今なお、世間が成功と呼ぶものに至る前の過程こそが、最大の喜びであり、私にとっての報酬なのだと感じている」

- 1847年2月11日~1931年10月18日
- アメリカ出身
- 発明家、実業家
英文
“One might think that the money value of an invention constitutes its reward to the man who loves his work. But… I continue to find my greatest pleasure, and so my reward, in the work that precedes what the world calls success.”
日本語訳
「発明の金銭的価値こそが、その仕事を愛する者にとっての報酬だと思われるかもしれない。しかし……私は今なお、世間が成功と呼ぶものに至る前の過程こそが、最大の喜びであり、私にとっての報酬なのだと感じている」
解説
この言葉は、真の満足や報酬は金銭や外的評価ではなく、過程そのものの中にあるという、エジソンの根本的な労働観を示している。彼は数々の発明によって莫大な財を成したが、それよりも大切だったのは、問題を発見し、それに取り組む過程にある知的興奮と創造の喜びであった。ここで語られるのは、結果至上主義ではなく、「行うこと自体に価値がある」という哲学である。
エジソンにとって、発明とは単なる手段ではなく目的であり、実験や改良の積み重ねこそが人生の中心だった。彼は、成功や利益を目的にしていたのではなく、没頭し、工夫し、粘り強く挑む日々そのものに幸福を見出していた。この名言は、仕事を愛するということの真意が、苦労の中にある喜びを感じ取る能力であることを示している。
現代でも、結果や収益にばかり焦点が当てられる傾向がある中で、この言葉は働く意味や創造する喜びを根本から問い直す視座を提供してくれる。エジソンのように、自らの行為と向き合い、その過程に意義を見出せる人こそが、長期的に豊かな成果と精神的充足を得る。この名言は、「仕事の報酬は仕事そのものにある」という不変の真理を静かに、しかし力強く伝えている。
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