「悔悛には三つの条件が必要である。まず罪を悔い改め、改善を目指す心からの後悔、次に罪を一切隠さずに告白すること、そして善行を通じた償いである」
- 1225年頃~1274年3月7日
- シチリア王国(イタリア)出身
- 神学者、哲学者
- スコラ学の代表的存在であり、代表作『神学大全』を通じて、カトリック教会の教義と理性の関係を体系化した
英文
“Three conditions are necessary for Penance: contrition, which is sorrow for sin, together with a purpose of amendment; confession of sins without any omission; and satisfaction by means of good works.”
日本語訳
「悔悛には三つの条件が必要である。まず罪を悔い改め、改善を目指す心からの後悔、次に罪を一切隠さずに告白すること、そして善行を通じた償いである」
解説
この言葉は、アクィナスが悔悛(ペナンス)の基本要素について述べたものである。彼は、悔悛には三つの条件が必要だと考えた。第一は「後悔」であり、これは犯した罪に対する深い悔いと、今後改善しようとする意思を含む。第二は「告白」で、罪を全て隠さずに認めることが求められる。第三は「償い」で、善行を通して過ちを償うことである。この教えは、真摯に罪を反省し、改善に向かう意志を持つことの重要性を強調している。
現代においても、この考えは自己反省と責任を果たすプロセスとして大切にされている。間違いや過ちをただ認めるだけではなく、自己の行いを深く反省し、次にどのように改善するかを考える姿勢が求められる。また、言葉だけでなく、行動でその意志を示すことが重要である。アクィナスの言葉は、悔い改めが言葉だけでなく行動にも表れなければならないという教訓を示している。
日常生活においても、この教えは反省と自己改善を促す指針となる。たとえば、何か誤りを犯したとき、まずはその過ちに対する後悔と再発防止の意志を持ち、率直に認め、改善を図る姿勢が大切である。真摯に過去を見つめ、行動で改善を示すことで、成長とより良い関係を築くことができる。
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