「私はこの闇に向かって言葉を投げつけ、反響を待つだろう。もしその反響がどんなにかすかでも聞こえたなら、さらに別の言葉を送り出し、語り、行進し、戦い、そして私たちすべてを蝕む生への渇望を呼び起こすだろう」

リチャード・ライト(画像はイメージです)
リチャード・ライト(画像はイメージです)
  • 1908年9月4日~1960年11月28日(52歳没)
  • アメリカ合衆国出身
  • 作家、小説家、詩人

英文

”I would hurl words into this darkness and wait for an echo, and if an echo sounded, no matter how faintly, I would send other words to tell, to march, to fight, to create a sense of hunger for life that gnaws in us all.”

日本語訳

「私はこの闇に向かって言葉を投げつけ、反響を待つだろう。もしその反響がどんなにかすかでも聞こえたなら、さらに別の言葉を送り出し、語り、行進し、戦い、そして私たちすべてを蝕む生への渇望を呼び起こすだろう」

解説

この言葉は、言葉の力によって人々の心に働きかけ、生命への渇望を呼び覚ます決意を表している。リチャード・ライトにとって文学は、個人の表現にとどまらず、暗闇の中に光を投げかける行為であった。ここでいう「闇」とは差別や抑圧、沈黙を強いられた社会状況を指しており、そこに投げ込まれる言葉は、希望や抵抗の手段であった。

この背景には、彼が生きた時代の黒人差別と社会的不正義がある。ライトは自らの体験を作品に昇華し、言葉を武器として現実と闘った。反響は必ずしも大きくは返ってこないかもしれないが、わずかな反応でもさらに言葉を重ね、社会に波紋を広げる姿勢を貫いた。この「言葉を投げ続ける」行為そのものが、彼にとって闘いであり、創造であった。

現代においても、この名言は力を持つ。SNSや出版、表現の手段が多様化した今でも、言葉は社会を動かす最初の一歩である。小さな声が大きな運動に広がることもある。だからこそ、この言葉は「沈黙せず語り続ける勇気」を求め、人々に生への渇望と行動を促す普遍的なメッセージとなっているのである。

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