「労働の文化とともに、充足としての余暇の文化もなければならない。言い換えれば、働く人々は休む時間を取り、家族と過ごし、楽しみ、読書をし、音楽を聴き、スポーツをする必要がある。」

- 1936年12月17日~2025年4月21日(88歳没)
- アルゼンチン出身
- カトリック教会第266代ローマ教皇
英文
“Together with a culture of work, there must be a culture of leisure as gratification. To put it another way: people who work must take the time to relax, to be with their families, to enjoy themselves, read, listen to music, play a sport.”
日本語訳
「労働の文化とともに、充足としての余暇の文化もなければならない。言い換えれば、働く人々は休む時間を取り、家族と過ごし、楽しみ、読書をし、音楽を聴き、スポーツをする必要がある。」
解説
この言葉は、労働と余暇のバランスの重要性を説いている。フランシスコは、人間はただ働くだけの存在ではなく、休息や楽しみを通じて人間らしさを回復し、生活を豊かにする必要があると強調している。余暇は怠惰ではなく、労働と同じく人間の尊厳に関わる要素であると位置づけている。
歴史的に、キリスト教では安息日を「労働から解放され、神と人との関係を深める日」として重視してきた。現代の消費社会においては、競争や効率が優先されるあまり、家族や個人のための時間が犠牲にされる傾向がある。フランシスコはその流れに対して、余暇を単なる休みではなく、人間性を取り戻す文化的価値として提示している。
現代社会において、このメッセージは非常に実践的である。過労やメンタルヘルスの問題が深刻化する中で、家族との時間や趣味を大切にすることは、人間の幸福や社会の健全さを保つために不可欠である。フランシスコの言葉は、働くことと休むことの両立こそが、真に豊かな人生を築く鍵であると教えている。
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