「教えてほしい。神が同性愛者を見るとき、その存在を愛をもって認めるのか、それとも拒絶し、非難するのか。…彼らには憐れみをもって寄り添うことが必要である」

- 1936年12月17日~2025年4月21日(88歳没)
- アルゼンチン出身
- カトリック教会第266代ローマ教皇
英文
“Tell me: when God looks at a gay person, does he endorse the existence of this person with love, or reject and condemn this person?… It is necessary to accompany them with mercy.”
日本語訳
「教えてほしい。神が同性愛者を見るとき、その存在を愛をもって認めるのか、それとも拒絶し、非難するのか。…彼らには憐れみをもって寄り添うことが必要である」
解説
この言葉は、同性愛者に対する教会の姿勢を根本から問い直すものである。ここで教皇は、神が人を裁きや拒絶の対象としてではなく、愛によって存在を承認すると示唆している。そして信徒や教会共同体に求められるのは排斥ではなく、憐れみと寄り添いであると明言している。
背景には、長い間カトリック教会が同性愛者に対して厳格な態度を取り、社会的にも差別や孤立を助長してきた歴史がある。教皇はその姿勢に対し、神学的・倫理的な規範を崩さずとも、人間としての尊厳を守り、愛をもって接することが可能であると訴えている。これは教会が現代社会において包摂性を示すための大きな転換点を意味する。
この名言は、信仰共同体にとどまらず、現代社会にも普遍的なメッセージを与える。性的指向を理由に差別や排除を受ける人々にとって、「憐れみをもって寄り添う」姿勢は希望と尊厳を回復する力となる。また、組織や社会全体においても、他者を裁くよりも理解し支えることが、人間の共同生活をより健全にする道であると示している。
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