「海の軍勢が都市の前に立ちふさがり、その後短い間通り過ぎるであろう。大いなる市民の犠牲が地を守っているからである。艦隊は戻り、偉大なる紋章は取り戻される」

ノストラダムス(画像はイメージです)
ノストラダムス(画像はイメージです)
  • 1503年12月14日~1566年7月2日(62歳没)
  • フランス出身
  • 医師、占星術師、詩人

英文

”The army of the sea shall stand before the city, then shall go away for a passage that shall not be very long, as a great prey of citizens shall be holding the ground. The fleet returns. The great emblem recovered.”

日本語訳

「海の軍勢が都市の前に立ちふさがり、その後短い間通り過ぎるであろう。大いなる市民の犠牲が地を守っているからである。艦隊は戻り、偉大なる紋章は取り戻される」

解説

この句は海上勢力による都市の包囲と撤退を描いている。都市の前に「海の軍勢」が現れるという表現は、港湾都市に対する海軍の封鎖や侵攻を想起させる。市民の犠牲によって都市が守られ、敵軍が退くという構図は、ノストラダムスがしばしば描く抵抗と回復の物語に属する。

「艦隊は戻り、偉大なる紋章は取り戻される」という結末は、失われた象徴的権威が再び確立されることを意味する。これは国旗や王権の紋章、宗教的シンボルを指すと考えられる。歴史的解釈としては、スペイン無敵艦隊の行動や、イングランド海軍による防衛戦が想起されるが、特定の事件に限定するのは難しい。

現代的に読むならば、この予言は外敵の侵略に対して市民の犠牲と抵抗が勝利を導くという普遍的なテーマを示している。「紋章の回復」は単に象徴の取り戻しではなく、共同体の誇りやアイデンティティの再生を意味する。ノストラダムスの曖昧な言葉は、戦争と再生という人類史に繰り返される構図を示す寓話として捉えることができる。

感想はコメント欄へ

この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか?

「ノストラダムス」の前後の名言へ


申し込む
注目する
guest

0 Comments
最も古い
最も新しい 高評価
インラインフィードバック
すべてのコメントを見る