「グローバリゼーションが、しばしばそうであるように、富める者と権力を持つ者が貧しい者や弱い者を犠牲にしてさらに富み、権力を強化するための新たな手段を得ることを意味するならば、私たちは普遍的な自由の名のもとに抗議する責任がある」
画像のクレジット表示：John Mathew Smith 2001,”From Wash D.C. Longworth building October 4, 1994. Mandela’s first trip to the United States.”,CC BY-SA 2.0,Nelson Mandela 1994 – Nelson Mandela – Wikipedia
- 1918年7月18日～2013年12月5日
- 南アフリカ出身
- 政治家、弁護士
- 南アフリカ初の黒人大統領でアパルトヘイトを廃止し、多民族共存の民主的南アフリカを築いた功績でノーベル平和賞を受賞した
英文
“Where globalization means, as it so often does, that the rich and powerful now have new means to further enrich and empower themselves at the cost of the poorer and weaker, we have a responsibility to protest in the name of universal freedom.”
日本語訳
「グローバリゼーションが、しばしばそうであるように、富める者と権力を持つ者が貧しい者や弱い者を犠牲にしてさらに富み、権力を強化するための新たな手段を得ることを意味するならば、私たちは普遍的な自由の名のもとに抗議する責任がある」
解説
この言葉は、ネルソン・マンデラがグローバリゼーションの持つ負の側面を批判し、正義と平等のために行動する必要性を強調したものである。彼は、グローバリゼーションが経済的不平等を拡大し、弱者をさらに搾取する構造を助長している現実を指摘し、そのような状況に対して声を上げる道徳的責任があると訴えている。
「富める者と権力を持つ者が新たな手段を得る」という表現は、グローバリゼーションが多国籍企業や先進国に有利に働く一方で、発展途上国や低所得層を不利益にさらす不均衡な現実を示している。経済のグローバル化は、利益の集中と貧困の拡大をもたらす可能性をはらんでいる。
「貧しい者や弱い者を犠牲にして」という部分は、グローバリゼーションが発展途上国や低所得層に与える影響の深刻さを強調している。貧困層はしばしばグローバリゼーションの影響を直接受け、労働条件の悪化や生活の質の低下を経験する。
「普遍的な自由の名のもとに抗議する責任がある」という言葉は、こうした不平等を是正するために国際社会が声を上げ、行動する必要性を訴えている。マンデラは、グローバリゼーションが本来持つべき可能性――すべての人々に平等な機会をもたらす――を実現するためには、社会正義に基づく監視と改革が必要であると考えていた。
この言葉は、経済的グローバリゼーションが進む現代においても非常に重要なメッセージを提供している。マンデラの発言は、社会的・経済的不平等を克服し、全ての人が利益を共有できる持続可能な未来を築くための行動を促している。
感想はコメント欄へ
この名言に触れて、あなたの感想や名言に関する話などを是非コメント欄に書いてみませんか？
