「俺は10年くらいチャンピオンをやって、それから弟にバトンを渡すつもりさ――ワシントンのケネディ家みたいにな」

モハメド・アリの名言
モハメド・アリの名言
  • 1942年1月17日~2016年6月3日
  • アメリカ合衆国出身
  • プロボクサー、社会運動家、人道主義者
  • ヘビー級チャンピオンとして活躍し、「蝶のように舞い、蜂のように刺す」の名言で知られる。リング外でも公民権運動や反戦活動に関わり、スポーツと社会正義の両面で世界的な影響を与えた。

英文

”I figure I’ll be champ for about ten years and then I’ll let my brother take over – like the Kennedys down in Washington.”

日本語訳

「俺は10年くらいチャンピオンをやって、それから弟にバトンを渡すつもりさ――ワシントンのケネディ家みたいにな」

解説

この言葉は、モハメド・アリが冗談を交えながらも自らの王者としての展望と、家族への誇りを語った名言である。アリはこの発言によって、自分の支配が長期にわたることを当然視しつつ、アメリカの名門ケネディ家を引き合いに出すことで、自身の存在を単なるスポーツ選手ではなく、「ボクシング界の王朝」のような象徴として位置づけようとしている

ケネディ家は、ジョン・F・ケネディ、ロバート・ケネディ、エドワード・ケネディと、兄弟で政界を舞台に次々と活躍したアメリカ政界の象徴的存在であり、アリの言葉には「家族の力を引き継ぐ」理想像が重ねられている。それと同時に、「10年は俺の時代だ」と軽やかに宣言するその調子には、アリ特有の自信と遊び心、そして観衆を惹きつけるパフォーマンス性が込められている

この名言は、ただの未来予想ではなく、「勝者の系譜」を意識したアリの戦略的な自己ブランディングの一部でもある。それは、スポーツの枠を超えて文化的アイコンとなる人物が、どのようにして自己像を演出し、物語を作っていくかを示す好例であり、アリが「語ることで伝説となった存在」であることを物語る名言でもある

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