「ラジウムが発見されたとき、それが病院で役立つことになるとは誰も知りませんでした。この研究は純粋科学の一環でした。そしてこれは、**科学的研究は直接的な有用性の観点から考えるべきではないという証明**です」

マリ・キュリーの名言・格言・警句(画像はイメージです)
  • 1867年11月7日~1934年7月4日
  • ポーランド出身(後にフランスで活動)
  • 物理学者、化学者、教育者

英文

“When radium was discovered, no one knew that it would prove useful in hospitals. The work was one of pure science. And this is a proof that scientific work must not be considered from the point of view of the direct usefulness of it.”

日本語訳

「ラジウムが発見されたとき、それが病院で役立つことになるとは誰も知りませんでした。この研究は純粋科学の一環でした。そしてこれは、**科学的研究は直接的な有用性の観点から考えるべきではないという証明**です」

解説

この言葉は、科学の本質が即時の実用性ではなく、知識の探求そのものであるというマリー・キュリーの信念を表している。ラジウムは当初、未知の物質として研究されていたが、のちに放射線治療という医療分野での応用が見いだされた。この事例は、長期的な視野に立つ基礎研究の重要性を示すものである。

マリー・キュリーが活躍した19世紀末から20世紀初頭は、科学が社会や産業に貢献することが次第に求められる時代であった。しかし彼女は、科学が「役に立つから」研究するのではなく、「真理を明らかにするからこそ価値がある」と考えていた。この姿勢は、商業的利益が重視されがちな現代にも一石を投じる。

今日では、量子力学や天文学、基礎数学など、短期的には無用に思える研究が未来の技術革新の礎となる例が多数存在する。マリー・キュリーの言葉は、科学政策や研究資金配分においても、即効性ではなく長期的可能性を重視すべきであるという普遍的な教訓を与えている。

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